未来のために 1
と言いかけて、やはり思い出せない自身の名前に悲痛な表情を浮かべる。
「いい、無理をするな。自分の事が思い出せないのならば連邦に戻すにしても身元が分からないな…。それに、まだ動かすのは無理だろう?」
そう言いながらシャアが医師に視線を向ける。
「そうですね…頭を手術したところですからね。少なくとも二週間は安静が必要です」
「そういう事ならば仕方がない。このままこの艦にいると良い。連邦には身元不明の兵士を保護したことを伝えておこう」
「はいっ!!ありがとうございます」
シャアの言葉にリカルドが嬉しそうに答える。
そして、それだけ言うと、シャアは足早に病室を後にした。
to be continued…