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intermezzo~ パッサウ再会篇3

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「かあさん!」

駅舎に響き渡ったユリウスの絶叫に、アレクセイが叫び声の方へ走り寄って来た。

そこには―、子供のように声を上げて泣いている妻と、妻によく似た面立ちの初老に差し掛かった上品な女性が抱き合っていた。

「ユリウス…ユリウス…。ああ、神様。ありがとうございます…」

自分の胸の中で声を上げて泣き続ける―、20年振りに再会した娘の背中を撫で続けながら、レナーテもまた滂沱の涙を流し、天を仰いでこの運命的な再会の喜びに浸っていた。

「…元よりこういう引きの強いやつだとは思っていたけど・・・・」

二人の前に現れてそう呟いたアレクセイに、

「…クラウス…だったわよね。…ユリウスを―、私の愛しい娘に、女として最高に幸せな人生を授けてくれてありがとうございます」

ユリウスの身体を優しく抱きしめたまま、涙に濡れた泣き笑いの顔をアレクセイに向けた。