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intermezzo~ パッサウ再会篇3

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「もう一人ね、この子の上に男の子がいて…。今はドイツの美術学校で学んでて、ここで待ち合わせているのだけど、ちょっと列車が遅れているみたいで・・・・」

「そうなの?いくつなの?」

「…20歳」

「はたち?!」

孫の齢を聞いたレナーテの目が丸くなる。

「…アレクセイとロシアへ渡って間もなく…妊娠が分かって。産んだのは16になってすぐ。母さんにもミーチャと…ぼくの息子と同じ齢の…ぼくの妹がいるんでしょう?」

「ええ…。ええ、そうよ。今年20になるあなたの妹がいるのよ…。何だか、不思議ね。離れていたこの20年の間に・・・・同じ時期に子供を授かって、子育てをしていたと思うと…何と言ったらいいのかしら…」
そこまで言ってレナーテは感慨極まり声を詰まらせ、こみ上げる涙をぬぐった。

「うふふ…。本当に…不思議だねぇ」

ユリウスもまた泣き笑いの表情を浮かべている。

そうこうしているうちに、遅れていたミーチャの乗った列車が駅へ到着した。

旅行鞄を提げたミーチャがタラップを降りて来る。

「ミーチャ!」

列車から降りて来た愛息に、ユリウスが大きく両手を振って見せた。

「ムッター!」

ホームで手を振る母親を認め、ミーチャが走り寄って来た。