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intermezzo~ パッサウ再会篇4

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「…ご無沙汰…してます…」

20年ぶりに会った恩師を気まずそうに見上げ、おずおずと挨拶したユリウスに、ヘルマンは、言葉もなく美しい女性となって自分の前に姿を現したかつての教え子の姿を、上から下まで思わず凝視した。

あのー、カーニバルの衣装を着けて現れた時のように。

予測はしていたものの、かつての恩師のその反応に、ユリウスも身の置き所がなく、所在無げに俯く。

そんなユリウスの肩を抱き寄せ、クラウスが恩師につっこむ。

「こんな女盛りの美女が目の前に現れて、なんか気の利いた言葉はねえのかよ?ヘルマン・ヴィルクリヒ!」
ー 久しぶりだな。

昔と変わらぬ教え子のその言葉と笑顔に、ヘルマンも又ニヤリと笑顔で返す。

「…ぬかせ。この顔の美女は、あいにく毎日目にしてるものでね。…綺麗になったな、ユリウス。…くたばらずに生きていたか。クラウス・ゾンマーシュミット」

「クラウス…か。懐かしいな、その名前は。…俺の本名は、アレクセイ。アレクセイ・ミハイロフと言うんだ」

「ロシア人…だったのか?ドイツ人ではないなとは思っていたが」

「ハハー!バレてたか」
アレクセイが大袈裟に肩を竦めて破顔する。

「立ち話もなんだから、入って頂戴!今お茶を入れるわ」

レナーテに促されて、ミハイロフ一家がリビングに通された。