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はろ☆どき
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常春の庭【1/14 CC大阪113 新刊】

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 執務机の角に置かれた内線電話が、突然ジリジリとけたたましい音を立てて鳴った。
 ロイは黙々とサインをし続けていた手を止め、音の発生源の方にぎこちなく首を向けて暫し睨みつける。予期せぬタイミングでこの音が鳴る場合、よい知らせであった試しがない。
 しかし、そんな思いなど無視するかのように呼び出し音が再び鳴り、早く受話器を取れと催促してくる。ロイはため息を吐いて受話器を持ち上げた。
 交換手によると、自分が後見を務めている少年の弟からの外線で、火急の用件で話したいと申し出ているが繋いでよいかとのことだった。
 その名を聞いてロイは少しだけ気持ちを浮上させた。弟がいるということは、おそらく兄も傍にいるであろうという連想がロイの心を浮き立たせる。と同時に、厄介事の連想も漏れなく付いてくるので、上り調子一本とはいかないのだが。
 すぐに繋ぐよう指示すると、保留音の後にふっと回線が切り替わる気配がして、少しくぐもっているが少年らしい高めの声が聞こえてきた。
「お忙しいところすみません、大佐」
 火急であるらしいにも関わらず、相変わらず礼儀正しい口調だ。兄の方ならば、こちらが忙しかろうが挨拶の一つもなく問答無・用で用件を切り出してくるだろうに。その様子を思い浮かべて思わず苦笑する。
「やあ、アルフォンス。君が私に直接連絡してくるとは珍しいな。鋼のがまた何かやらかしたのかね」
 ロイを頼る必要に迫られたが駄々をこねて電話したがらない兄に代わって……とか、そんな返事が返ってくることを想定していたのだが。
「それが……その……」
 思いの外、歯切れの悪い様子にロイは眉を潜めた。
「よもや、本当に緊急事態なのかい?」
「ええ……その、なんて言ったらいいのか……実は、兄さんが冬眠しちゃったんです……!」
「…………は?」
 言葉の裏を読み取るのは得意なつもりだったが、さすがに呆けた声を返すしかなかった。


【麗しの部下と軍の狗】より