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はろ☆どき
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novelistID. 27279
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常春の庭【1/14 CC大阪113 新刊】

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(もう、兄さんたらいつも後先考えずに突っ走って……)
――やべえ、アルが怒ってる。
(まったく、なんで真っ直ぐ戻ってこれないの)
――いや……ちょーっと寄り道が過ぎただけで……な?
(言い訳しない!)
――はい、次からはちゃんとします……。
(相変わらずだな、鋼の。少しは弟を見習いたまえよ)
――うっせえよ、大佐……。あれ、なんで大佐?



 ぱちりと瞼を開けるとまず「明るい」と感じた。それもそのはずだ、確か自分は見渡す限り雪に囲まれたような場所にいるのだから。
 だがそれにしては冷たくも寒くもない。いよいよ感覚が麻痺してしまったのだろうか。
 ぼんやりとしたまま身体を起こしてみる。それから辺りを見回し呆然とした。
「どこだ、ここ?」
 エドワードの目に映るのは、見渡す限り様々な花が咲き乱れる空間だった。
 尋常ではないと思うことには、まず上を見ると真っ白い天井があった。空のように果てがなく、しかし空のような色合いはない。何色でもない空間……強いて言えば、白としか表現しようのない空間。
 それから足元だ。隙間なく花や葉で覆い尽くされているが、その根本に土がない。エドワードは立ち上がって地面を踏みしめてみたが、やはり土のような感触はない。何もないところから植物が生えていている。そんな風に見えた。
「どこだ、ここ……」
 エドワードは途方に暮れて、先程と同じ言葉を呟いた。


Sleeping Beauty ―ある日、雪山の中―より