ノイズワールド
「うわあああああああああああ!!!!!!!!!!!!・・・あ?」
そこは朝の日差しがカーテンの隙間から差し込む自分の寝室だった
パジャマは身体中から吹き出た汗でぐっしょり濡れ
良く寝たとは言い難い最悪の目覚めだった
「・・・過去最高に最悪の悪夢だった・・・」
ベッドの下の専用のベッドで寝ていたクロも
俺の声に驚いて目が覚めてしまったのか 不満そうな瞳で俺を見つめていた
「あーごめんごめん 夢見が悪くて叫んじゃった・・・」
微妙に濡れた布団から抜け出しクロの頭を軽く撫でてあげた
朝食の支度をしないとと思い部屋から出ようと
「にゃー・・・」
クロが俺を呼ぶ様に鳴いた気がしたので振り返ると
クロの口には何も書かれていないカプセルの薬の様なものが
包まれたパッケージを咥えていた
「・・・夢・・・だよな・・・うん・・・まさか・・・な・・・」
汗ばんだ身体に反して漏れた乾いた笑いが短く朝の光に消えていった
ーノイズ ワールドー
1:モノラル