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はじまりのあの日9 天使様がやって来た

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CMで流れている歌。よく知っている可愛い声。数年前になるかな、天使様が歌ったのは。わたしが13歳の夏休み迎える頃。つまりは、九月後半のお話。あの夏休みを迎えた日、歌い手は総勢21人にまで増えていた。PROJECTは順調。NY公演以来、世界的評価も上昇中。最後に加わった、四人の歌い手。天使様と例えられる四人の、それはそれは、可愛らしい歌い手。プロデューサー達が、次世代を見据えてオーディションを通過させた。スカウトしてきた。一ヶ月の間に加わった、四人の子供達。天使様の歌声に乗って、記憶の中へと降りてゆく―

「はじめまして、にいさま。はじめまして、ねえさま。はじめましてみなさま。かむいのすえっこ、りゅうとです。どうぞよろしくおねがいいたします」

丁寧に頭を下げるリュウト。君その前にしゃがみ込む、紫様。神威の姉も座り込んで

「はじめまして、お前のアニキだ。可愛いじゃない、リュウト。これから一緒に歌おうな。しかしまあ、どうなってんだ」
「はじめまして~、お姉ちゃんのめぐだよっ。可愛いりゅ~くん」
「「「「「「「「「「はじめまして~よろしくね~」」」」」」」」」」

神威家の末っ子『芽吹きの音色(めぶきのねいろ)』リュウト君。かわいらしい頑張り屋。お歌も、とっても上手だと、娯楽施設や敬老会に引っ張りだこ。弟が生まれたと、聞かされただけだった彼。その年の差、なんと26歳。4歳のリュウト君、30歳の彼。驚愕である。お母さんが一緒だから、めぐ姉と髪の色が一緒。たった一度、その母上様に連れてきて貰った、わたし達の公演。歌い踊る紫様が兄だと知る。それ以来、このPROJECTに参加するため、歌も踊りも猛練習。その成果が実を結び、プロデューサーが開くオーディション番組。文句なし、一発合格を与えた

「おうた、がんばります。おねがいします」
「「「「「「「「「「か~わいい声、よろしく~」」」」」」」」」」

8歳、小学生のユキちゃん『愛される幼声(あいされるおさなごえ)』リュウト君と並ぶと、お人形さんのようにかわいらしい。囁くような歌声が、本当に愛らしい。歌唱大会で女性デューサーの耳にとまったと、直々にスカウトしてきた。よく、キヨテル先生に、宿題や勉強を見てもらっている

「えっと、こんなかっこうだけど、よろしくです」
「「「「「「「「「「だ~いじょぶ、かわいいよ~」」」」」」」」」」

『声紡ぐ小猫(こえつむぐこねこ)』11歳のいろはちゃん。世界的に有名な、子猫のキャラクターとコラボした歌い手。そんなコラボレート企画が持ちかけられるほど、名が浸透したPROJECT。キャラでなく、「歌い手」として認められるべく奮闘中。メンバーの中では『演歌』が一番上手い。その声を見込んで企画を受けたのだ

「ニ、ニホゴ、マダマダケド、オネガイデフ」
「「「「「「「「「「だがそれがイイッ。よろしくっ」」」」」」」」」」

オリバーくんは海賊少年という設定。それなのに、かわいらしさとカタコトの日本語がいいっ。といわれる『海が紡ぐ歌(シーユーアーゲイン)』12歳、イギリスの少年。たまにルカ姉が通訳をする。一つしか歳が違わないのに、小さくてかわいい。お父さんの都合で、日本にやって来た、元世界的少年合唱団出身。歌唱力は折り紙付き。その大人数で迎える、初めての夏休み

「明日の朝は、全員集合。晴れるみたいだから、お外で朝ご飯食べましょう」
「良いじゃないメイコ。朝からピクニック気分で食べよう」
「お休みの朝の、特別感だね、殿」

前日、めー姉の提案。本日、みんなで庭先へ出て、朝食をとる。外用のテーブルと椅子も、最近購入した。1テーブル四人掛け。朝、爽やかな日のもとで食べた朝食。もちろん、アニキ様二人の作ってくれた、特製モーニング。それ自体、美味しくて楽しかったけど、本当に楽しかったのは、その後の出来事

「洗い物は、女性陣でいたしますわ、カイト兄様」
「ありがとうね、ルカ。お嬢様方も~」
「お言葉に甘えようじゃない。よし、みんなが皿洗ってくれるんだ。俺達も、気合い入れようじゃないカイト。今日やろう、天使様達の歓迎会。計画練っちゃおう」

キヨテル先生が入れてくれた、コーヒーを飲み、くつろぐ彼が提案する

「そうだね殿。この特別感、続かせないともったいないもん。みんなどうかなぁ」
「良いですね神威さん、カイトさん。是非、行ないましょう」
「やろ~よカイ兄。せっかくのお休みだもんね、がくさ~ん」

忙しさが増して、行えなかった、四人の歓迎会。夏休みに併せて行なおう。提案したのは、紫の彼。自分の弟をもてなしたいから。そんな風に言った彼。でも、彼にとって『筆頭の弟』はわたしの片割れ。わたしの『弟』であるレンだ。後に紫様自身が言っていた。声が弾むカイ兄。シェアハウス家長、キヨテル先生もご機嫌。ミク姉も目の中に銀河系がサンザメク