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琅琊榜 地獄のお誕生会に思う事。気ままに琅琊榜をうだうだ、

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あの頃のままだった。あの日、この金陵の城門の上で語り合った、あの日のままの梅長蘇だった。
━━━これも、夢なのだろうか、、、。━━━
梅長蘇は、あの頃のように、また、優しく微笑んでいるのだ。
様々な事を思い出す。
梅長蘇と出会った日の事、自分を推して支え続けた日々の事、
論じ合った日々、、、病弱な体、、、、。
「あの頃は、小殊が病弱で、見舞ったのに、、、今日は逆だな。」
笑いが込み上げる。梅長蘇も少し笑っている。
「私をずっと、傍で助けてくれたな。」
梅長蘇は嬉しそうな、少し困ったような顔を見せる。
━━━なんて顔をするのだ、小殊。
そうなのだ、小殊が傍にいたから、奮起して成せた事も多い。━━━
ふと、景琰の心に過ぎった事、、、。
「小殊に、返したかったのだ、ずっと、あの弓を。」
靖王府の書房から、今はこの養居殿に移していたのだ。
「取ってこよう、ここにあるのだ。」
少し体はふらつくが、弓を他の者には触れさせたくない。
景琰が林殊の朱弓を取ってこようと、寝台を降り床に足を付けた時だった。

「弓ならほら!。」
目の前に、林殊の弓があった。
林殊が弓を、景琰の前に突き出し、立っていた。
梅長蘇ではない、若い林殊、、、よく二人で遊んでいた頃の、、。
いつの間にか、寝台に座っていた梅長蘇はいなくなり、林殊が自分の朱弓を持って、景琰の目の前に立っていたのだ。
「、、、小殊?。」
「ほら、一緒に狩りに行く約束だろ??。まだ、寝てんだもん、まったく!!。」
気がつくと、靖王府の自分の寝室だった。
老いた皇帝の体ではない。
郡王である、青年、靖王景琰だった。
王府の寝台の上で寝ていたのか、、、。
「景琰ってば、中々起きないんだもん、日が高くなっちゃったよ〜〜。ほら、早く行くぞ!、日が暮れるぞ!!。」
そうやって、林殊はよく、迎えに来たのだ。迎えと言うより、毎度、叩き起されたのだが。
まだ早朝の、漸く日が昇った位の時間に、、、。待ちきれなくて、林殊はいつも早く来る。
「もう、馬も門の所に準備させている。野駆けだって、今日は負けないからな!!。祁王に貰った栗毛を、負かしてやるからな!!。」
「ほら!、立てよ、置いていくぞ!。」
むんずと林殊は景琰の手を掴んで、引っ張って立たせた。
景琰はそのまま手を引かれて、林殊と部屋の外に出た。
夏の日の、まだ太陽が昇ったばかりの清々しい朝。
そうだ、今日は林殊と一日遊ぶのだった。

待ち切れない林殊は駆け出して、もう、回廊の先にいる。
林殊を追って、自分も回廊を駆け、靖王府の玄関に来た。
いつもと同じ、いつもの光景。
先に見える門には、小さく二頭の馬の頭が。
侍衛が馬を引いて待っているのかわかる。
林殊の馬と、自分の馬。
もうすぐ林殊は自分の馬に跨るだろう。

そのまま林殊を追って、屋敷の玄関を出ようとして、ふと、景琰は立ち止まった。
そして、屋敷の中を振り返る。



何かが少しだけ、不安だった。



だが、大丈夫だろう。
誰がいるわけでもなかったが、屋敷の奥に笑いかける。

振り切るように、景琰は林殊のいる門の方へ向き直り、また走り出して、林殊の後を追った。





夏の朝の眩しい光の中へ──────

───あの日々の光の中へと─────────






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完全に勝手な私の妄想です。
いつの日か、こんなのが書ける機会があればいいです。

グダグダにお付き合い下さり、ありがとうございました。
(*・ω・)*_ _)ペコリ




───────糸冬───────