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MEMORY 尸魂界篇

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「裁定を下すのは中央四十六室。我らはそれに従うのが掟。我が朽木家は四大貴族の一。全ての死神の規範とならねばならぬ存在。我らが掟を護らずして、誰が掟に従うと言うのだ。」
「私があんたの立場なら、私は掟と戦う。従うべき掟と逆らうべき掟を決めるのが自分である事にこそ誇りを持つだろうな。」

 一護の言葉に白哉は目を瞠る。
 黒崎一護という現世の子供は、初めから白哉などではなく、尸魂界の掟にこそ戦いを挑んでいたのだと識る。

「私の刀は……貴様の奔放さに砕かれた。私は最早ルキアを追わぬ。この勝負……。」

 ”記憶”の中で、白哉は負けを認めた次の瞬間瞬歩で消えた。一護は慌てて瞬歩で駆け寄り白哉の腕を掴む。

「兄の勝……?」

 一護は、林の向こうにやちると知らない奴と仲間の気配を感じると、白哉の腕を引いた儘瞬歩で其処へ行く。

「いちごちゃ……」
「黒崎……」
「一……」
「岩鷲、後は頼んだ。」
「おう。」

 岩鷲が投げて寄越した天踏絢を拡げて白哉と共に飛び立つと、間を置かずして隠れ家に到達する。

「黒崎一護……。」
「傷を治すのが先だ。話はそれからだ。」

 有無を言わさず白哉を温泉に投げ入れて、一護は自分も死覇装を脱いで温泉に飛び込む。
 頭から温泉に飛び込むというあるまじき事をやらされた白哉が、身を起こして文句を言おうとして一護に視線を向け、ハタと気付く。
一護は夜一から借り受けた服を着ているので体の線が丸判り状態だ。つまり、白哉は今まで命懸けで対峙していた相手が、少女だったと知ったのである。

「………。」

 絶句する白哉に気付いて一護は苦笑する。
 さて、この堅物に何から説明してやれば良いのだろうか。


作品名:MEMORY 尸魂界篇 作家名:亜梨沙