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MEMORY 尸魂界篇

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「砕蜂さんは総隊長さんの指示で動くし、卯の花さんと白哉は知らないからって判断を誤る人じゃないだろ。狛村さんだって総隊長さんの指示に従う人だし、剣八にはどうでも良い事だろう。涅マユリに一切情報を与えないという真似が出来るものならどうぞ?」
「そんなにマユリ君は信用がならないかい?」
「奴の知能と知識と技術力はそれなりに信用出来るけどね? 護廷の隊長を務める者の中で唯一冷静さに欠ける存在だろう?」
「いや、そんな事は……。」
「冷酷と冷静は違うよ、浮竹さん。」

 面目を保つ為に擁護しようとした浮竹を、一護はすっぱりと切って捨てる。京楽が溜息を吐き、元柳斎は苦笑するしかなくなってしまった。

「乱菊さんもよくよく心して置いてな?」
「気にする事ないんじゃないの、一護?」
「霊術院、だっけ? 死神になる為の学校。其処で虚は死神の対極の存在で敵として叩き込まれるんじゃないのか? 強い奴は兎も角、左程じゃない奴は、恐怖心を覚えるのが先で冷静な判断なんぞ出来ないと思うけどね?」

 現世でさえまだ子供の域から出ていない筈の一護は、ひどく冷静に事態を想定して判断している。
 一護の可愛げを引き出すには、色恋沙汰に限るらしいという事は昨日のお茶会の雑談で知れたが、その類の話題を振ってもさり気なく流してしまう一護は、とても現世の十五、六の娘の反応ではないのではないかとも思われた。
 年齢にそぐわぬ一護の大人びた反応を前に、年相応の反応を引き出したら可愛いだろうに、と考えた乱菊はこれ以降、何かと機会を窺っては一護を揶揄うようになったのだが、一護の方は原因に思い当たる事がなく辟易する事になるのである。



作品名:MEMORY 尸魂界篇 作家名:亜梨沙