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第三部15(115) Messiah 5

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バッハと並ぶ18世紀バロック音楽の大家、ヘンデルの『メサイア』は、イエス・キリストの生涯を題材とした壮大なオラトリオ(宗教音楽)である。管弦楽のみで演奏されるシンフォニーを時折挟み、全篇英語の独唱、重唱、合唱で構成され、二部最終で合唱される壮麗な「ハレルヤ」は殊に有名である。

序曲(交響曲)、続いてテノールの独唱、コーラス、アルトの独唱 と曲が順調に進行していく。

ゆったりとした二度目の交響曲(田園交響曲)が終わる。
いよいよここからがソプラノの出番である。

ユリウスが立ち上がる。

There were shepherds abiding in the field...

通奏低音の和音に導かれたユリウスの語りかけるような澄んだソプラノが礼拝堂に響く。


Glory to God in the highest, and peace on earth,
goodwill towards men.

ユリウスのレチタティーボに導かれた合唱が神の栄光を高らかに歌い上げる。

― いいぞ。その調子だ。

アレクセイは、見事最初のレチタティーボを歌い終えたユリウスの身体から緊張感が和らいでいくのを感じ取っていた。

ホッと息をつく間もなく、次のソプラノソロが始まる。

通奏低音と弦の前奏に乗ってユリウスのソプラノが軽快なメロディを紡ぐ。

“Rejoice, rejoice ,rejoice greatly・・・・”

“・・・・behold, thy king comethunto thee”

ソプラノ特有の軽やかなアジリタが続くメロディを持ち前の美声で繊細にしかし同時に生き生きと歌い上げていく。
― ゼバスの時も思ったけれど…、この曲は本当にこいつの声に合っている。
指揮を振りながらアレクセイが改めて彼女の歌唱に満足げに小さく頷いた。

   Rejoice greatly, O daughter of Zion! shout,
   O daughter of Jerusalem: behold, thy king cometh
unto thee; He is the righteous Saviour, and he shall
speak peace unto the heathen.
(「大いに喜べシオンの娘よ」ゼカリヤ第9章9~10節)

そしてその勢いでその後のアルトとの二重唱を歌い終え、ユリウスが着席する。
着席したユリウスがホッと小さく息をついた。

作品名:第三部15(115) Messiah 5 作家名:orangelatte