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魔法つかいプリキュア!♦ダークジュエルストーリー♦

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「もしラナに言ったりしたら、承知しませんからね」
「わ、わかった、絶対に言いません」
 さっきから小百合に圧倒されっぱなしの清史郎は、もはや小百合に従順な犬と化していた。小百合は悪魔でも乗り移ったかのように相手に恐怖を与える暗い眼差しを顔から消して、急に笑顔を浮かべる。その変貌ぶりがまた恐ろしかった。
「では、わたしはラナと一緒に学校にいってまいります」
「ああ、気をつけてな……」
 小百合が書斎から出ていった後、清史郎は底知れぬ恐怖から解放されて大きく息を吐いた。それから彼は言った。
「すごい迫力だったな。あの子は母親によく似ているわい」
 その時、外から声が聞こえてきた。
『お嬢様、いってらっしゃいませ』
 清史郎が窓辺に近づいて外を見ると、玄関先で巴と喜一が小百合に向かって頭を下げて送る姿が目に入った。もう小百合はお嬢様と呼ばれても文句も言わなければ嫌な顔もしない。小百合が二人に手を振ってラナと並んで学校に向かってゆく姿を見て、清史郎は小百合が聖沢家の本当の家族になることができたのだと実感した。