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女体化ジルヴェスターの災難~ドレッファングーアの暇潰し~

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エピローグ



 何か隠しているのは解っていた。何時、問い詰めようか考えていた。その正体は常識外れだった。
 フロレンツィアとブリュンヒルデは顔を見合せ、苦笑する。
 アレキサンドリアとエーレンフェストは共に発展している。ブリュンヒルデの考え出した、紳士的な女性像は騎士と側仕えを中心に広まり出した。
 ヒントはジルヴェスターとローゼマインだった。成人女性の髪形も徐々に変わり出している。何とバッサリ短髪にしてしまう者も出てきている。
 ジルヴェスターが新たに着けた髪留めは男女関係無く流行り出す。
 虹色魔石のシュミルが3つ頭の銀の獅子に股がっている様なデザインで、バネを利用した新たな髪留めになっているのだ。
 更に1つ頭の銀の獅子の背に凭れかかりながら、本を読む虹色魔石のシュミルのブレスレットも男性への贈り物として、流行り出している。此方は髪の短いフェルディナンドの為に作り出した物だ。
 エーレンフェストからはブリュンヒルデ、アレキサンドリアからはローゼマインが流行りを発信し、そこに新たな作家が育ち行く。
 明るい未来が見えると、誰もが思う。
 エーレンフェストとアレキサンドリアが同時に洗礼式を行う。
「新たなるエーレンフェストとアレキサンドリアの子を迎えよ。」
 ジルヴェスターとフェルディナンドの子が歩く。多くの関係者が壇上で待つ。笑顔で迎えられた規格外の子が歩く。

 後の資料によれば、ジルヴェスターが女性のまま生涯を終えた事が判っている。