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逆行物語 真三部~麗乃=マイン~

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嘘と真実



 王族とフェルネスティーネ様が話してるんだけど……。

 「エアヴェルミーン様とご相談させて頂いても宜しいでしょうか?」

 「エアヴェルミーン様は王族を信用されていない様です。」

 「エアヴェルミーン様より窺った歴史を纏めると、大きな戦が何年も続き、人々が殺し合った時代があったそうですが、その勝者がツェントになり、反対勢力を排除し、本来の正しきツェントの選出方法を歪め、今の、グルトリスハイトを失った王族に繋がるそうなのです。
 元々、戦が始まる前は王族とはツェントと配偶者だけだそうで、貴族院の領主候補生の講義は、次期ツェントを育てる為のモノだそうです。
 つまりツェントは領主候補生であれば、誰もが目指す事が出来、アウブは優秀な次期ツェント候補であったと言う事です。
 今の王族の先祖が戦を勝ち抜き、王族を創り、ツェントの在り方を歪めたと。」

 「勿論、人には人の言い分がございます。しかし永遠の時間を生きる神と、60年以上生きれば、長生きになる人の価値観は、重ね合わさなければ擦れ合うものでございます。
 昔、ツェントは自力でグルトリスハイトを得ていたそうで、その時期は私の様な特殊な者でなくとも、貴族院であれば、エアヴェルミーン様とお話される人間が幾らでもおりました。
 今、エアヴェルミーン様と私達人間の価値観には、大きな乖離がございます。重ね合わす努力をせねばなりません。私は、様々な事を昔に戻したいと存じます。譲れぬ事は譲れぬ、と主張する為に。
 ……ですから、今の王族の影を私は出来る限り、消して行きたいと存じます。」

 「私は王族以外で、そしてエアヴェルミーン様が納得されるよう、争いを嫌う殿方を夫に迎えようと思います。」

 「エアヴェルミーン様が納得される中から選びます。ある程度魔力がなければ、認識も難しい様ですから、それなりに絞られるでしょう。」

 「エアヴェルミーン様曰く、釣り合う人間は居ないと仰っていました。配偶者はツェントの心の為には居た方が良いし、子供も夫婦の絆の為には居た方が良いと考えて居られる様なので、特別に魔力を底上げして下さるそうです。」

 「只、エアヴェルミーン様は政争を参考にする様で…、最後まで中立を保ったエーレンフェストから選ばれるかも知れません。恐らく戦闘を生業にする騎士以外から。」

 のぅおおおおっ!!!!!!

 ツェントが何も知らない事を良い事に!! とんでもない嘘八百を真実に入れ込んで説明してる!! とんでもお姫様だよ!!!!
 まずエアヴェルミーン様は人間世界の歴史を理解してないよ!! ちょっと前に起こった政争なんて掠りもしてないしっ!!!!
 貴方、自分の思う通りにする為に神様利用する気!!? どーするのっ、神様、交渉出来る相手じゃないよっ!!!!?
 って言うか、貴方、エーレンフェストの誰を婿にするの!!? 好きな人がいるんだよねっ!!? そして貴方は会った事無いよねっ!!? 

 私のツッコミはまだまだ続く。