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逆行物語 第六部~小さな思い出たち~

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リヒャルダ~紡がれる糸~



 私がローゼマイン様のお話を伺った時、直ぐに気付きました。誠にローゼマイン様が平民である事を。
 ローゼマイン様がフロレンツィア様のお子では無い事を気付く者も多いでしょう。しかし、その殆どがジルヴェスター様と愛妾の子と思っておられる様です。無理も無いのでしょうが。
 …口には出しませんが、平民の身食いであると気付いているのは、私以外ならカルステッド様やエルヴィーラ様ぐらいでしょう。
 ジルヴェスター様はフロレンツィア様お一筋ですからね。更にフェルディナンド様の御婚約者ならば、自ずと神殿で出会いがあったと思う方が自然でございます。
 となれば、次に思い付くのは青色神官の子、でございます。青色巫女はおりませんから、恐らく母親は灰色巫女でしょう。最初はそう思いましたが、ジルヴェスター様が特別に庇護している平民家族がいるのに、青色の実家を無視するのは可笑しな話でございます。また平民に預けた事にする等、黙ってはいないでしょう。

 故に私は、ローゼマイン様が平民の身食いであると気付いたのでございます。

 まあ洗礼式を迎えれば、真実はどうであれ、アウブ夫妻の子になる事には変わりありません。
 私はジルヴェスター様の命通り、ローゼマイン様に支えるだけでございます。

 …この時はユストクスとオズヴァルトが主を交代する等、思ってもいませんでしたね…。増してはまさか、ユストクスがヴィルフリート様に名を捧げる時の、見届け人に私がなるなど…。
 フェルディナンド様に名を返されていた事にも驚きましたが、まさか、神殿入りした際にも、名を捧げたままだったあの子がねぇ…。

 人生、分からないものです。

続く