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逆行物語 第六部~父親達~

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ジルヴェスター~水の流れに身を委ねる~



 お守りは…、正直、やり過ぎだとは解っているのだ。それもローゼマインと同じモノ等…。無理矢理付けられそうになった時、後になってフロレンツィアに冬の到来を感じさせたと言われたし。だが。
「破廉恥と思う方が破廉恥なのだ。」
 との合言葉で押し切られた。仕方なかろうっ!!? 付けたい、付けさせてくれ、と懇願されたら!!!!
 …結果、弟の魔力を纏った私に、近付きにくいとフロレンツィアに言われ、かなり凹んだ。そんな私達にローゼマインが…。
「私がお母様のお守りを作って上げます!!」
 ローゼマインとフェルディナンドの魔力は既に近い。これでまあ確かに近付きにくい問題は解決した。
 
 だが、そう言う問題ではない!!!!

 と、思っていたのだが、娘可愛い、弟可愛い、ギュンター甘えたい、と言う気持ちに負けてしまった結果、色々慣れた。
 ヴィルフリートにもフロレンツィアにも処置なしと言われた。シャルロッテに泣かれたが、直ぐに呆れに変わった。

 いいもん…、ぎゅーは心地好いのだ!!!!

 …そうそう、フェルディナンドの研究でとんでもない事が分かった。何と!! 領地の礎は神殿に有ったのだっ!!!!
 だからこれよりは領主候補生は神殿に詰める事になる。更に次期アウブが神殿長を勤める事になったのだ。だから今はヴィルフリートが神殿長だ。
 本来は王族や他領に伝えねばならぬが、エーレンフェストの立場では難しい。城の礎に注いでいても、効率が落ちるだけなのだから、まだ黙っておく、新たな産業で順位を上げてから発表すれば良い、となった。
 それから加護も属性も神への祈りで増えるし、加護の修得が出来る魔方陣も分かった。ローゼマイン方式4段階魔力圧縮方法や、領主一族のみに伝えられた、フェルディナンド方式魔力操作技量向上方法や、ヴィルフリート方式魔力増加圧縮方法のお陰で、エーレンフェストの魔力総量はドンドン増える。
 それだけでも順位は上がる。だがそれに応じて責任も重くなる。ヴィルフリートとローゼマインが貴族院に入学してから卒業するまで、必ず上がり続ける順位に追い付けなくなる者が出てくる。それ事態は致し方無いが、放置してはならない。
 そんな訳で能力爆上げ研修とやらをフェルディナンドが折りを見て、行っている。詳細は分からぬ。
「其方はそのままでいれば良いのだ。」
「お父様は癒しなのですよ。」
「取り敢えず、何もしないで下さい。」
 フェルディナンドもローゼマインもヴィルフリートもそう言って、教えてくれぬからな!!
 まあよい、お兄ちゃん、頼りにしているからな、フェルディナンド!!!!
 …任せておけと、抱き締められた。やっぱりこれは異常か? でも可愛いだもんっ!!!!

続く