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機動戦士ガンダムRSD 第27話 刹那の夢

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 サオトメの回答にサイジョウ元帥は、ため息をついた。
「お前さ、もっと肩の荷を軽くしろって。
そうじゃないと長く生きていけないぞ」
 サイジョウ元帥は、サオトメの肩を軽くたたいてその場を去った。

                                         ※

 アスラン准将は、自室を出てデッキに出た。
時刻は、ちょうど夕刻で夕日が見えた。
アスラン准将は、3年前からのサオトメとの戦闘を思い出していた。
 そのときシン中尉がデッキに来た。
シン中尉は、艦の中へ戻ろうとした。
「シン」
 アスラン准将がシン中尉を呼び止めた。
「何ですか?」
 シン中尉は、アスラン准将の方に振り返った。
「ああ、いや、その」
 アスラン准将は、言いよどんだ。
「あなたの悩みは、自分には解決できません。
1人で解決してください」
 そういうとシン中尉は、敬礼して艦の中に戻った。

                                          ※

 α艦隊は、補給を受けるためにキリマンジャロ基地に入港した。
港では、キリマンジャロ基地司令のサリー・ナカミゾ准将が出迎えてくれた。
サオトメとサイジョウ元帥は、サリー准将に敬礼した。
サリー准将も2人に敬礼した。
「マン・マシーン総隊長サイジョウ・ヒデノリ元帥です」
 サイジョウ元帥が自己紹介をした。
「同じく総副隊長シン・サオトメ大佐です」
 サオトメもそれに倣って自己紹介をした。
「キリマンジャロ基地司令のサリー・ナカミゾ准将です」
 そしてサリー准将は、サイジョウ元帥に握手を求めた。
「はるばるご苦労様です」
 サリー准将は、サイジョウ元帥らをねぎらった。
「いいえ」
 サイジョウ元帥は、握手に答えた。
「ここもかなり冷えております。
奥へどうぞ。
連戦で疲れた心身を癒す娯楽施設は、整っていますから」
 3人は、歩きはじめた。
「そうしてもらえるとありがたいです」

                                          ※

 シン中尉は、モビルスーツデッキでコアスプレンダーの修理状況を見た。
「それほどの損傷じゃないからすぐにでも発進できるよ」
 ヴェーノ軍曹がそれを察し答えた。
「そっか」
 ヴェーノ軍曹の言葉にシン中尉は、安心した。
しかしヴェーノ軍曹の表情は、暗い。
「正直今現在稼動できる空中戦対応のXシリーズは、インパルスただ1機だもんな」
 ネオ大佐専用ストライクEおよびカオスガンダムは、機体にかなりのダメージを受けており稼動不可能状態だった。

                                           ※

 キリマンジャロ基地では、自室で睡眠をとっていたサオトメがおきた。
サオトメは、寝ぼけ覚ましに洗面所で顔を洗った。
時刻を見ると現地時間午後2時だった。サオトメは、ちょうど小腹がすいたので菓子をもらおうと食堂へ向かっていた。
しかしその途中にサイジョウ元帥にあった。
サオトメは、敬礼したがサイジョウ元帥は制止した。
「ちょうどお前を探してたんだ。
どうだ?
ペイント弾の訓練でもしてみないか?
俺相手で」
 にサイジョウ元帥は、サオトメを訓練に誘った。
「サイジョウ元帥が相手・・・・ですか?」
 サオトメは、驚いた。
何せサイジョウ元帥こと漆黒の皇帝と訓練ができるなんて考えていなかったからだ。
「よろしくお願いします」
 サオトメは、敬礼した。
2人は、早速マン・マシーンデッキに向かった。
途中バイオセンサーのこともあり2人は、ガイヤス・ギヤを使っての訓練をすることにした。
二人は、訓練許可をとった。
そして灯を入れ各々出撃した。
 2機は、ある程度基地から離れると2機は見合った。
その時間は、一瞬だったが2人にしてみれば永遠の時間だった。
 そして戦いは、いきなり始まった。
2機は、訓練用銃を撃ちながら相手の弾を避けた。
サオトメは、この地を利用した戦い方をしようと思いつく。
サオトメは、サイジョウ元帥に訓練用銃を撃ちながら頭部バルカン砲であたりを片っ端から撃った。
周りは、銀世界であったため頭部バルカン砲の徹甲榴弾によって周囲は高濃度の雪煙がたった。
「こりゃ自然のミノフスキー粒子だな」
 サイジョウ元帥は、そうつぶやいた。
熱源センサーは、使い物にならないためサオトメの気配を感じて狙撃しなければならない。
サイジョウ元帥は、意識を集中してサオトメの気配を探った。
すると後方からペイント弾が飛んできた。
ただし狙いが甘く当たらなかった。
「そこだ」
 サイジョウ元帥は、後方に向かって訓練用銃を撃った。
するとサオトメ機が飛び出した。
「もらった」
 サイジョウ元帥は、訓練用銃をうとうとした。
直後機体が倒れた。
機体状況を見ると脚部にペイント弾を受けていた。
「何?」
 サイジョウ元帥は、後方を見た。
すると背部にマウントしてあるはずの訓練用バズーカがなくなっていた。
「そうか。
背後から攻撃してきたのは、遠隔操作した訓練用バズーカか」
 サイジョウ元帥は、再び視線を前方に向けた。
すると訓練銃を向けているサオトメ機がモニターいっぱいに映っていた。
「俺が負けた?」
 サイジョウ元帥は、すぐに現実を受け入れられなかった。

                                        ※

 サオトメは、ガンダムサイガーの60mmダブルバルカン砲で周りを片っ端から撃った。
周りは、銀世界であったため頭部バルカン砲の徹甲榴弾によって周囲は高濃度の雪煙がたった。
(これで多少は、時間稼ぎができる)
 サオトメは、背部にマウントしていた訓練用バズーカを砲身がサイジョウ元帥の機体の正面に向くように固定するとその場を離れた。
そしてサイジョウ元帥の機体の後方に回るとペイント弾を放った。
しかしこれは、威嚇射撃であるため命中しなかった。
そして注意をこちらにひきつけるためサイジョウ元帥の目の前に薄くなった雪煙から機体を出現させた。
見事サイジョウ元帥の注意は、こちらだけで後方は無防備だった。
そして遠隔操作で訓練用バズーカを撃った。
見事弾は、脚部に命中した。
 教育型コンピュータによるリアルな実戦追求でバランスをわざと崩す念入りだ。
サイジョウ元帥の機体は、転倒した。
サオトメは、間髪入れずにコックピットに訓練用銃を向けた。
「私の勝ちですね」
 サオトメは、銃をおろすと左マニピュレーターをサイジョウ元帥機に向けた。
「そのようだな」
 サイジョウ元帥は、動くようになった脚部で立ち上がった。
「戻りましょう」
 サオトメは、基地に戻ろうと提案した。
「ああ」
 2機のガイヤス・ギヤは、基地に戻っていった。