機動戦士ガンダムRSD 第28話 明けない夜
ステラ少尉は、シュトゥルムファウストを分離させ遠くいる人の列を狙撃した。
そしてネフェルテム503でさらに町を瓦礫にした。
完全に町は、焦土になっていた。
しかしステラ少尉は、無表情だった。
※
この情報は、やっとα艦隊にも伝えられた。
「ユーラシア西側にて地球軍の戦略モビルスーツと思しき巨大モビルアーマーがベルリンにて破壊活動を行っています。
すでに三都市が壊滅しています。
軍本部は、これを陽動作戦と判断。
一番近いα艦隊のみで攻撃せよとのことです」
エルヴィン中尉が軍本部からの命令を読み上げた。
「何だと?」
マーカー艦長は、一個艦隊で出撃命令がでたことが信じられなかった。
※
アークエンジェルのブリッジのクルーは、デストロイガンダムの破壊活動に言葉を失った。
「いくら戦争に勝つためだってこんなこと許されない」
キラ准将は、ザラ大統領を遺憾に感じた。
「仕方ないわ」
ラミアス艦長は、いたって冷静だった。
「私たちがあの艦隊を壊滅できていればこんな作戦は、発動されなかったのよ。
この被害を生んだのは、私たちよ」
キラ准将は、やりきれない気持ちになった。
※
サイジョウ元帥とサオトメは、急いでブリッジに上がった。
「やっぱり陽動か」
ブリッジの皆がモニターに釘付けだった。
※
「アークエンジェル、発進。
これよりデストロイの破壊活動の援護に向かう」
キラ准将は、何か不満があるような態度でブリッジを後にした。
本音言えばラミアス艦長もこんな作戦は、間違ってると思っていた。
※
「マン・マシーン隊、発進準備に入ります」
サイジョウ元帥がそういうとサオトメとともにブリッジを後にした。
※
デストロイガンダムは、大きな瓦礫を踏み潰した。
「やっつけなくちゃ。
怖いものは、全部」
ステラ少尉は、怖いものにおびえた目をしていた。
作品名:機動戦士ガンダムRSD 第28話 明けない夜 作家名:久世秀一