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機動戦士ガンダムRSD 第28話 明けない夜

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 サオトメとサイジョウ元帥は、祝杯を終わらせ部屋を片付けていた。
 艦隊は、いつでも発進が行えた。
そんな時ヨーロッパから地球軍の不穏な動きがあったとマーカー艦長に報告がされた。
それによってサオトメとサイジョウ元帥がブリッジに呼ばれた。
「この動きをどう思う?」
 マーカー艦長が2人に質問した。
「陽動ですね」
 サオトメが即答した。
「私が敵司令官なら戦略兵器を使ってオデッサに向かいますがまっすぐ旧ドイツ方面と考えると陽動作戦と考えるのが普通かと」
 サオトメがその根拠を言った。
「俺もサオトメの意見に賛成だな」
 サイジョウ元帥がサオトメの意見に賛成した。
「実は、私もサオトメ大佐と同じ意見だ。
すでに本国には、ロシアでの諜報活動を活発化するよう要請している。
本艦隊は、これよりオデッサ基地に向かう。
もしかしたら工作部隊と戦闘になるかもしれない」
 マーカー艦長は、出撃命令を出した。
「了解」
 マーカー艦長の言葉に2人は、敬礼した。

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 ステラ少尉は、デストロイガンダムを起動させると明るい表情になった。
「生体CPU、リンケージ良好」

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 サオトメは、ブリッジから出るとサイジョウ元帥の不調に気づいた。
「大丈夫ですか?」
 サオトメがサイジョウ元帥を心配した。
「ああ、少し頭痛がしてな。
年をくった」
 サイジョウ元帥は、公私共に自分の体の限界を感じた。
「お前は、よく平気だな。
結構飲んだろ?」
 サイジョウ元帥は、サオトメが元気であることを不思議がった。
「私は、2年前に行われたサイド4での飲み比べにてウォッカの原液を一気飲みでも二日酔いも何もありませんでした」
 サイジョウ元帥は、サオトメの臓器の強さに驚いた。
「私は、ウォッカを始めてみたのですがふたがないのですね。
どうやってあけるのかと思っていると上の首を切って飲むんですよね。
びっくりしちゃいました」
 サオトメは、おどけているがサイジョウ元帥はぽかんとしたままほとんど聞いていなかった。

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 ボナパルトの中央ハッチが開放された。
モビルアーマー状態のデストロイガンダムのデュアルカメラが赤く光った。
「非常要員退避」
 オペレーターが退避命令を出した。
「X1デストロイ、プラットホーム。
ゲート開放」
 開放されたハッチからモビルアーマー状態のデストロイガンダムが浮上した。
艦上にあるウィンダムと比較してもその大きさは、3倍近い大きさもあった。
しかもその巨体がスラスターのみで飛行している。
さらに進んでいくとピートリー級マルケッティアと合流した。
それが合図のように艦隊は、護衛モビルスーツの発進準備に入った。
「よし、こちらも出るぞ」
 ネオ大佐は、専用のカラミティEのコックピットから命令を出した。
「けど何で俺には、あれをくれないわけ」
 スティング少尉は、ネオ大佐に通信を入れた。
自分には、デストロイガンダムが配備されなかったことに不満を持っていた。
「ステラじゃなくて俺のほうがよっぽどうまく使いこなせるのに」
 スティング少尉は、ステラ少尉より技量は上だと自負していた。
「適正なんだ」
 ネオ大佐は、冷たくそういった。
「ステラのほうがいいとデータ上ででたんだ。
それにお前には、カオスがあるだろ」
 ネオ大佐は、そういうと通信を切って出撃した。
スティング少尉も不満は、あるが出撃した。
そしてデストロイガンダムの後方に付いた。

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 サオトメは、サイジョウ元帥にお冷を渡した。
サイジョウ元帥は、食堂で座っていた。
「悪いな」
 サイジョウ元帥は、それを一気に飲んだ。
「次の出撃は、やめたほうがいいんじゃないですか?」
 サオトメは、サイジョウ元帥に出撃を控えるように言った。
「バカを言うな。
俺には、機体がいつオーバーロードするかもわからない部下がいるんだ。
のんきに艦内で寝られているか」
 サイジョウ元帥は、立ち上がって叫んだ。
「しかしここで共倒れは、避けるべきです」
 サオトメは、共倒れを気にしていた。
「俺を見くびるな。
こんな状態でも敵機を墜としてやる」
 サイジョウ元帥は、そういうと食堂を出た。
サオトメは、少し不安だった。

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 ステラ少尉が攻撃をはじめた。
アウフプラール・ドライツェーンをベルリンに撃った。
たった一撃で町は、雪に見舞われていたが雪ごと町が蒸発した。
あたりには、吹き飛ばされた肉片や汚れた持ち物などが散乱していた。
スティング少尉は、そのすさまじい迫力に言葉を失った。
ネオ大佐は、無表情だった。

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 サイジョウ元帥は、マン・マシーンデッキでガンダムサイガーMk-2の整備員に話をした。
「バイオセンサーの調子は、どうかね?」
サイジョウ元帥は、ガンダムサイガーMk-2の調子を聞いた。
「もうお手上げです。
いつ本格的なバイオセンサーのオーバーロードが起きても不思議じゃありません。
今までだってオーバーロードが起きなかったのが不思議なくらいです」
 サイジョウ元帥も整備員も表情が暗かった。
(もう受領すべきか)
「俺は、この戦いに一区切りがついたらあいつと一緒に月のアナハイムに行こうと思ってるんだ」
 先までうつむいていた整備員が顔を上げた。
「じゃあ大佐と元帥の新型機を受領しに?」
 サイジョウ元帥は、うなずいた。
「それは、うれしい限りです。
あなた方お2人が全力で戦えば地球軍なんてあっという間に滅亡ですよ」
 整備員の表情が一気に明るくなり笑顔になった。

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 町では、ステラ少尉が乗るデストロイガンダムが破壊活動を続けていた。
ここは、反地球連合活動も多かったため大西洋連邦としても邪魔な地域だった。
逃げ惑う人々に向かって5連装スプリットビームガンを撃った。
人々は、焼き殺され飛来した瓦礫につぶされ圧迫死した人もいた。
高層ビルを腕で破壊しさらに腰を抜かして動けない人々を足で踏み殺した。
そして6連装多目的ミサイルランチャーで周りの建物を破壊しつくした。

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 ラミアス艦長とキラ准将が楽しく話しながらブリッジに入った。
しかしブリッジの空気は、緊迫していた。
「艦長、ザラ大統領より次の命令です」
 ダリダ曹長の報告に2人とも険しい表情になった。

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