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始まりからはじめよう

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「…そうだね、たださ…実はちょっとだけ嘘もついた」
「嘘?」
「うん。俺と…貴方の年齢差…不思議に思わなかった?」
「あ、ああ!何故だ?なぜ君は五年も遅れて転生したのだ?」
アムロは少しバツの悪そうな顔をしてシャアを見つめる。
「実は俺、あの時の死ななかったんだ」
「何!?」
「俺の怪我も重傷ではあったけど、命に関わるものじゃ無かったんだ」
アムロの告白に、シャアが驚いてアムロを見つめる。
「ではなぜ…私に会えるなどと…」
「確かに…あの時の怪我は命に関わるものでは無かったけど…ニュータイプ研究所での人体実験の後遺症で…内臓を色々やられててさ、余命一年を宣告されてた」
「何!?」
思わぬ告白にシャアは一瞬アムロが何を言っているのか信じられなかった。
「君は…そんな身体で戦場に出ていたと言うのか?」
「ああ、貴方と決着がつけたかったから」
そっと微笑むアムロに、シャアは言葉が出ない。
「…何故…?」
ようやく絞り出した言葉に、アムロが答える。
「貴方がそれを望んでいたから…」
「アムロ!」
「本当は…あそこで一緒に死んでも良かったんだけど、貴方の遺体を連邦や…ジオンに渡したく無かったんだ。だからあの後…貴方が息を引き取った後、こっそり埋葬した」
少し意識を失っていたが、アムロ達の気配を感じて駆けつけてくれたカミーユと一緒に、ボロボロの身体を引きずりながら、シャアを土に埋めた。もっと華々しく葬ってやりたかったが、遺体をジオンに渡せばクローンを作ってシャアの偽物が現れるかもしれないと思い、そっと隠した。
しかし、既にシャアの体組織は採取済みで、シャアの再来と言われた存在が世間騒がせたが…。
「俺の腕の中で…冷たくなっていく貴方を…しばらく抱きしめてた…」
アムロの瞳から、再び涙が溢れ出す。
「貴方にまた逢えるって…分かってたけど…辛かった…」
「アムロ…」
「あの後…カミーユやセイラさんの手を借りてνガンダムとサザビーの脱出ポッドを始末して、しばらく二人の世話になってた」
「しかし、何故五年前の差が?」
シャアの疑問に、アムロが困ったように笑う。
「なんかさ…思ったよりも命拾いしちゃって…。貴方に早く逢いに行きたかったけど…自殺したら転生出来ないから…我慢した」
アムロの悲しげな笑顔に胸が締め付けられる。
「記憶がこんなにも戻らなかったのは誤算だったけどな」
おそらくそれは、幼い子供が背負うには重すぎる記憶だったからだろう。
自己防衛本能が、アムロの記憶を今まで封印していたのだ。しかし、偶然見たこの海の景色がアムロの記憶の扉を開いた。
そして、微かに蘇った記憶を確かめる為、アムロはここに私を誘ったのだろう。

「嘘ついて…ごめんな」
謝るアムロの頭をクシャリと撫ぜる。
「確かに…君を探した数年は…辛かった…。だが君は、約束通り私の元に来てくれた。それで充分だ。だから…あの時の約束を今、果たそう」
「シャア?」
「アムロ、もう一度、始まりからはじめよう!」
そうして差し出された手を、アムロはぎゅっと握り返す。
「あ、ああ!」
ようやく取る事が出来た強く温かい手。
決して離しはしないと心に誓う。
「これから人生を私と共に生きて欲しい」
海風を受けながら、アムロはコクリと頷く。
あの日見た夕焼けが悲しい思い出では無く、新しい明日へと続く良い思い出となるように、二人は夕焼けの中で見つめ合う。

今度こそ二人で、誰に憚ること無く、胸を張って生きていこう。
まっさらな明日の為に…。

end


作品名:始まりからはじめよう 作家名:koyuho