ツナヒバ+獄
入学式も終わり新1年生もようやく学校に慣れた頃、定期的に行われる朝礼でそれは起こった。
「おはようございます、風紀委員からのお知らせがあります。風紀委員長、雲雀さん。お願いします」
普段の事務的な対応とは違い、怯えからか声を震わせて放送委員が口早に告げた名前に静まり返り、トレードマークの学ランを肩に壇上へ上がったその姿へと視線があつまる。
「一年、沢田綱吉」
まっすぐに一年の並ぶ列へと視線を向けた雲雀が静かに口を開くと一言名前を呼ぶ。名前を呼ばれた相手はびくりと身体を震わせると、全校生徒の視線が集中することに怯えたのか、小柄な体を縮めて前に立つ友人の背に隠れるように縋る姿があった。
「沢田は、沢田綱吉は僕のものだよ。…手を出したら咬み殺す」
全校生徒を隅々まで見回しながらきっぱりと言い切ると学ランを翻して壇上から降りる。
「ふ、風紀委員からのお知らせでしたっ!」
雲雀の姿が校舎の中へと消えていくのを見送ると漸く正気に返ったというように放送委員の声が響いた。
「おはようございます、風紀委員からのお知らせがあります。風紀委員長、雲雀さん。お願いします」
普段の事務的な対応とは違い、怯えからか声を震わせて放送委員が口早に告げた名前に静まり返り、トレードマークの学ランを肩に壇上へ上がったその姿へと視線があつまる。
「一年、沢田綱吉」
まっすぐに一年の並ぶ列へと視線を向けた雲雀が静かに口を開くと一言名前を呼ぶ。名前を呼ばれた相手はびくりと身体を震わせると、全校生徒の視線が集中することに怯えたのか、小柄な体を縮めて前に立つ友人の背に隠れるように縋る姿があった。
「沢田は、沢田綱吉は僕のものだよ。…手を出したら咬み殺す」
全校生徒を隅々まで見回しながらきっぱりと言い切ると学ランを翻して壇上から降りる。
「ふ、風紀委員からのお知らせでしたっ!」
雲雀の姿が校舎の中へと消えていくのを見送ると漸く正気に返ったというように放送委員の声が響いた。