機動戦士ガンダムRSD 第32話 混沌の先に
「基地司令部からルナマリア・ホーク少尉とステラ・ルーシェ少尉に出頭命令です」
タリア艦長は、驚いた。
タリア艦長には、2人が呼び出される理由がわからなかった。
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モビルスーツ格納庫では、マユ少尉とデュランダル大統領が立って待っていた。
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そんなことなどつい知らず2人は、ジープで基地のモビルスーツ格納庫に向かっていた。
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アスラン准将は、暗い自室でただお留守番をしていた。
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するとモビルスーツ格納庫にルナマリア少尉とステラ少尉が案内人と共に到着した。
「失礼します。
ルナマリア・ホーク及びステラ・ルーシェの2人をお連れしました」
そういうと案内人は、敬礼して去っていった。
2人は、デュランダル大統領のところまで歩いていった。
しかしとてつもなく広い部屋にもかかわらず薄暗くちょっと不気味だった。
2人は、あたりをきょろきょろと見ていた。
そしてデュランダル大統領の前に着くと2人は、敬礼した。
「お久しぶりです、デュランダル大統領。
先日のメッセージは、とてもすばらしく心に響きました」
ルナマリア少尉があいさつとしてデュランダル大統領の演説に振れた。
「いや、ありがとう。
この前の偽装作戦は、ご苦労だった」
そういうとデュランダル大統領とルナマリア少尉は、握手をした。
するとルナマリア少尉は、マユ少尉に気づいた。
「あの、これは?」
それにルナマリア少尉も気づいた。
「ああ、これはあの死神を圧倒した技量を見込んで行った特別処置だ。
彼女も了承してくれた」
ルナマリア少尉は、少々デュランダル大統領を遺憾に感じたが思いとどまった。
「さてもう知っているかと思うが事態を重く見た私は、とうとうとんでもないことを始めてしまった」
そういうとデュランダル大統領は、左上に視線を移した。
「いえ、とんでもないなんてそんなことございません」
ルナマリア少尉は、必死に先のデュランダル大統領の言葉を否定した。
「君たちとゆっくり話したいがまずは、見てくれ。
もうすでに目もそちらに行ってしまっているだろう」
そういうと部屋全体に光が射し3体のモビルスーツを浮かび上がらせた。
1機はフリーダムガンダムのように羽の付いた機体、もう1機はプロヴィデンスガンダム同様ドラグーン・プラットフォームを背負った機体、そして最後の1機は機体全体が金色のド派手な機体だった。
ルナマリア少尉は、その光景に圧倒された。
「ZGMF-X42Sデスティニー、ZGMF-X666SレジェンドそしてZGMF-X573Sアカツキだ。
どれも従来機を遥かに凌いだ性能を持つ。
詳細は、後ほど見てもらうがこれがわれわれ地球軍の劣勢を挽回する切り札になるだろう。
そしてこれは、君たちの新しい機体だ」
ルナマリア少尉は、驚いた。
「私たちの新しい機体?」
デュランダル大統領は、うなずいたがルナマリア少尉自身半信半疑だった。
※
HLVにガンダムサイガー改を搭載しすべての準備が整った。
HLVに乗り込んだサオトメとサイジョウ元帥は、ベッドのようないすに固定されていた。
そしてカウントダウンが0になった瞬間轟音と共にすさまじいGが彼らを襲った。
作品名:機動戦士ガンダムRSD 第32話 混沌の先に 作家名:久世秀一