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仮面ライダー555・パラレルドリーム 二話

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「いえいえ、今回の相手はただのオルフェノクではなく我が社の最新兵器を使ってきます。その力で今まで2人の社員が死んでしまった以上、その力は未知数です。派遣する社員には貴方の命令に従うよう言っておりますので、どうぞ自由に使ってください」
 それを聞いて、拓也の殺気はようやく収まり「わかりました」と言った。
「依頼内容の詳細はこの封筒に入っています。ご健闘を」
社長は滑らかな感じの机の引き出しの一段目を引き、中の茶封筒を取って拓也に渡した。受け取った拓也は「では」と言いながらお辞儀をして社長を出た。

朝、学校へ登校していた正人だったが、昨日の事は忘れられなかった。その時後ろから聞き覚えのある声が自分の名前を呼んでいることに気づき正人は背後へ振り向いた。
「桜・・・か」
「はよっ、正人」
 正人は小さな声で「おはよ」と言って止まらせていた足を進めた。桜はその後を追いかけて正人の隣に来た。
 桃井桜。明弘とは幼なじみの関係だが、桜も正人、明弘と幼なじみだった。彼らとは幼稚園からの付き合いで、よく一緒に遊んでいた。
 正人の顔を見て、桜は「どうしたの?そんな顔して」と聞いてきた。正人はそんなにひどい顔だったかと聞くと桜は頷いて言った
「うん。破産者のような顔してた」
「お前破産者みたことあんのか?」
 そのツッコミを聞いて、桜はクスクスと笑った。それを見て正人は少しイラついて声音が強くなる
「んだよ」
「なんだ、いつもの正人じゃん」
 クスクスとした笑いからニコッと、桜は笑った。それを見て、正人はため息を吐く。
「ちょ、なんで!?」
 桜が驚愕の声を上げる。正人は「別に・・・」と言ってそれきり黙り込んだ。桜もそれには不満を持ったらしく、目を細めて「ちょっと、どうしたの?明弘とケンカでもしたの?」と少し不機嫌な感じで言った。
「いや、あいつは関係ないさ。ただ・・・」
正人は昨日の事を思い出し、つい青空を見上げた。それを見て桜は何かを察したのか、真剣な声で正人に言った
「もしかして・・・オルフェノクと出会ったの?」
その言葉に、正人は反応を見せかけたが何とか押さえつけ、どう誤魔化そうかと考えた後、フッと笑って言った
「まさか」
それを見て、桜はふーんと言って前を向いた。はなしているうちに、校門前にやってきた正人達は校門をくぐって渡ろうとした時、異変が起こった
「貴方が正人さんですね?」
 声をかけられた正人は、後ろへ振り向いて声の主らしい眼鏡をかけた青年と、その隣にいる地味な感じの男を見て「そうですけど」と答えた。青年は言う
「そうですか・・・」
 それが、青年の姿の最後だった。青年は言い終わるか終わらないかの所で顔の目を見開くと顔に何か跡が浮き上がり、直後青年の体が膨張するように変形し、薄黒い肌をした、正面の顔の両脇から足まで、ムカデのような長い針が飛び出した怪物になった。
「なっ!?」
 怪物に変形した青年、拓也は背後の男に「お前はここで待て」と言うと、男は後ろへと数歩下がって止まり、それから人形のように動かなかった。
「お、オルフェノクだ!?」「どうして!?」
 正人達の周りにいた生徒や通行者が悲鳴を上げバラバラの方向に逃げ出した。それを拓也は見て馬鹿にするかのような苦笑を上げると右手から鞭のような物が生えるのを正人はみてあれは武器だと判断し桜を学校の中へと手を引っ張って走り出した。
「逃がすかっ!」
 拓也は鞭を正人へと向け振り正人の足下へ当たり、正人は急ブレーキをかけ止まった。当たった地面はそこを中心にボコっと小さな穴があき、それを見た正人は戦慄する。
「貴方にはここで死んでもらわないと困るんですよ・・・」
拓也は鞭を引きずりながらゆっくりと近づいてくる。正人は桜を守るように桜背後へと誘導し、拓也をきっと睨みつける。拓也はそれを嘲笑う。次に威嚇なのか、鞭を自身の足下へ叩きつけた。絶体絶命。正人は死を覚悟し、せめて桜は逃がそうと思った時、バイクの走行音が遠くから聞こえてきた。しかしその走行音はすぐに止み、正人はただの通行者かと再び絶望感を味わおうとした瞬間、拓也の後ろからオートバジンが飛び出した。
「っ!?」
 それに気付いたのか、拓也はばっと後ろを振り向くがオートバジンが発射した銃弾に当たり怯んだ。そしてその後ろでは、待機していた男が変身したらしいオルフェノクにあの紅い剣を持って突っ込む戦士がいた。
「ファイズ・・・何故ここに!?」
 拓也は殴ってきたオートバジンと格闘しながら言う。ファイズは聞こえないのか、何も応えずにオルフェノクと格闘していた。
 正人はファイズを、声から薫が変身していると判断した。新たな戦いの火蓋が、切って落とされた。

続く