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機動戦士ガンダムRSD 第33話 皇帝から死神へ

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 デュランダル大統領は、新型モビルスーツの説明に入った。
「デスティニーは火力、防御力、機動力と信頼性すべてにおいてインパルスを凌ぐ最強の機体だ。
レジェンドは、量子インターフェースの改良により誰でも使えるようになった次世代のドラグーンシステムを搭載した実に野心的な機体だ。
アカツキは、特に防御力を最大限に考慮された設計となっていて新型材質、『ヤタノカガミ』と呼ばれるナノスケールのビーム回折格子層と超微細プラズマ臨界制御層から成る鏡面装甲で敵のビームをそのまま相手に跳ね返すことができる。
どれもストライクフリーダムやインフィニットジャスティスと十分肩を並べられる超高性能モビルスーツだ。
どうかな?気に入っていたかな?」
 デュランダル大統領が3人に質問した。
「はい」
 ルナマリア少尉は、圧倒されながらも答えた。
「デスティニーには、マユ大佐を乗せたいと持っている。
ルナマリア少尉は、レジェンドをそしてステラ少尉にはアキツキに乗ってもらおうと思っている」
 ルナマリア少尉は、驚いた。
「彼女は、あの死神を圧倒しただけのことはありグフカスタムの性能を限界以上に引き出している。
特にスピードでは、一回動かしただけでニューミレニアムシリーズ最終形態であるグフカスタムの関節に一瞬で悲鳴を上げさせるほどの反応速度を持っている。
このデスティニーは、三機の中で一番追従性が高いから彼女にこの機体を乗ってもらうことにした。
ルナマリア少尉もこのドラグーンシステムを十分使いこなせると思うが」
 ルナマリア少尉は、ザラ議長の質問に慎重に答えようとした。
「私にこの機体を乗りこなせるのか正直自分自身疑っております」
 デュランダル大統領は、少し困った表情をした。
「私は、モビルスーツ乗りじゃないから細かいことはわからないがこれだけは言える。
西暦時代から人は、戦闘兵器に乗ったそのときから現在まで初めて戦闘兵器に乗った人の中で最初から天才など存在しないと。
人は、皆最初は誰もが初心者だ。
私たちコーディネーターも才能は、あっても所詮初心者に過ぎない。
西暦に書かれた本の中で戦争体験者の誰かが『戦場から帰還出来て初めて一人前になれる。
どんなに戦果がよくても帰ってこれなければ意味がない』と言っていた。
確かにシン中尉は、すばらしい技量を持っていた。
しかし生き残れなかった。
しかし君は、生き残れている。
それが君と彼の差だ。
どんな理由があろうと」
 ルナマリア少尉は、反論したかったが反論できなかった。
「私は、私なりに死神の強さを考えた。
その答えがサオトメの役割がマン・マシーンパイロットだからだということだ。
今のこの世界では、僕らの本当の力も知らず割も知らずにただ時々に翻弄されて生きている。
シン中尉も、いやシン中尉だけじゃない。
この戦争で散っていった命は、実に不幸だと気の毒に思っている」
 デュランダル大統領は、持論を唱え始めた。
「不幸?」
 ルナマリア少尉は、デュランダル大統領が何を言っているのかわかならなかった。
「彼らは、本当は戦場じゃなくてもっと別の場所であればもっと活躍できてこの世界を支えることができたのではないかと。
彼らが死んでしまった要因は、彼らにその才能がなかったからだ。
それなのに彼らの身の回りの人々や彼ら自身それを知らなかった。
知らなかったゆえにそう育たずまた生きようせずただ時代の荒波に飲み込まれて命を落とした」
 やはりルナマリア少尉は、デュランダル大統領が何を言っているのかわかならなかった。
「それだけの希望を持っていたにもかかわらず世界は、彼らを見捨てた。
いや人が他人の縄張りを侵略するようになってから現在までその連鎖は、ロゴスとは関係なく続いている。
私とザラ前大統領は、戦争の根絶のためにこの負の連鎖も断ち切ろうとしている」
 そこでデュランダル大統領は、一呼吸置いた。
「本当に不幸だと思っている、そういう理由で死んでいった人々は。
彼らは、もっと早く自分らの才能に目覚めそれを活かせる世界で生きられれば彼らは悩み苦しむことなくその力はたたえられ幸福に生きられただろう」
 デュランダル大統領は、心を痛めながら話した。
「幸福ですか?」
 ルナマリア少尉は、思わず聞き返した。
「そうだ。
人は、自分を知り精一杯役立つことをやり満ち足りて生きるのが人の一番の幸せだろ?」
 デュランダル大統領は、確認するように質問した。
「あ、はい」
 たしかに幸せそうだとルナマリア少尉は、感じた。
「私とザラ前大統領は、無事ロゴスを討ったあかつきにはそんな世界を作ってみたいと思っているんだ。
誰もが幸福に生きられる世界になればもう二度と戦争なんか起きはしないだろう。
夢物語かな。
だが必ず実現させてみせる。
だから君たちにも今をがんばってもらいたいのだ」
 デュランダル大統領の話は、「勝て」というより「生き残れ」という風に感じ取れた。
「はい」
 三人は、そういうと敬礼した。

                                         ※

 ヘブンズベースには、続々と戦力が集結していた。
「リビジョンコアRユニットは、第三バロックへ移送してください」
「補給班、ガベスベーロニア班は至急三番デッコウに集合せよ」
「機体の熱紋登録は、第八から第十四フロアで行っています。IFFのセットアップは、C班担当です」
 さらにダニロフ級二隻がヘブンズベースに到着した。

                                         ※

 アーサー副艦長とタリア艦長は、その光景を見ていた。
「いやすごいものですね。こんなに艦船やモビルスーツが集結すると圧巻です」
 アーサー副艦長は、素直にそう感じた。
「ええ、そうね」 
「これでスパイが入り込んだら基地全体がパニックになってしまいますね」
 アーサー副艦長は、笑った。軽いジョークをいってこの場を和まそうとしたがタリア艦長は笑っていなかった。
「あれ」
 アーサー副艦長は、戸惑った。
「もうバカなこと言わないの、アーサー。そうじゃなくても作戦前で皆ぴりぴりしてるのに」
「す、すみません」
 タリア艦長は、作戦前に不謹慎なことを言ったアーサー副艦長をしかった。
「でもこれでヘブンズベースを死守して宇宙にいるロゴスを討っても問題は、その後ね。これで本当にロゴスを滅ぼすことができるのかしら」
 タリア艦長は、それが一番の不安だった。

                                        ※

 アスラン准将は、デュランダル大統領にブリーフィングルームへ出頭命令を受けていた。
「アスラン・ザラ、出頭しました」
 アスラン准将は、デュランダル大統領に敬礼した。
「お会いできてうれしいよ、アスラン准将」
 デュランダル大統領は、アスラン准将にいすに座るように促した。
アスラン准将は、いすに座ると対面するようにデュランダル大統領も座った。
「セイバーでの戦績が思わしくなかったがやはり一撃離脱戦法は、不得意か?」