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機動戦士ガンダムRSD 第35話 天空の自由と正義

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 サオトメたちは、ついにガンダムサイガーMk-3の組み立てが一通り終わっていた。
まだ関節のほとんどの装甲がつけられていないがそれも今日中に終わる。
サオトメは、一度乗り心地を体験すべくコックピットに入った。
しかし中には、専用のディスプレイも何もない状態でシートだけぽつんとあるだけだった。
外では、エーリッヒがその様子を見ていた。
「シートの後ろには、サイコミュの受信パックがあります」
 エーリッヒがサオトメに説明した。
「この状態でもモニターは、つくのか?」
 エーリッヒがモニターをつけた。
モニターは、全周囲モニターであり満足のいく映りである。
「悪くない。
サイコフレームとSMCAを関節部に搭載したから追従性は、きわめて高くなる」
 サオトメは、新しいパートナーに期待を高めていた。
インターフェースであるALICEは、ガンダムサイガーMk-2のものを流用しているため事実上これはサオトメ専用機である。

                                        ※

 ヘブンズベースを占領したコロニー軍は、負傷した地球軍兵士の捜索と立てこもった兵士の捜索活動に出ていた。
「ローズ隊は、東にまわれ」
 救助隊が負傷者の救助活動を行っていた。
「医療班は、どこだ?
すぐ来てくれ」
 負傷者の数が多すぎて軍医の数が足りなかった。
「建物内のトラック調査は、すべて終了。
安全を確認」
 突入隊が建物内の調査を終えた。
「よし、負傷者の救助を開始するぞ。
まだ油断するなよ」
 しかし立てこもった兵士たちは、随時投降してきた。

                                        ※

 サオトメは、サイコミュのテストをはじめた。
本体につけられていなかった装甲も随時つけられていった。
60mmバルカン砲以外の武装は、基本的に流用可能だが改修機ということもありほかの武装も改良がされている。

                                        ※

 エターナルでは、ターミナル隊とファクトリー隊の新型モビルスーツのパンサーガンダムの調整を急いでいた。
しかしOSの最終調整が終わっておらずまだ稼動は、できない状態である。
そのためこの艦で今現在稼動可能のは、バルドフェルド大佐のガイアガンダムただ1機だけである。

                                        ※

 アークエンジェルでは、急ピッチで補給と整備が行われていた。
キラ准将は、ラミアス艦長とマードック曹長が話しているのに気づいた。
「そちらを優先させてほしいの」
 ラミアス艦長がマードック曹長からの報告書を見て指示を出した。
「じゃあそれでやります」
 ラミアス艦長のお願いにマードック軍曹が答えた。
「悪いけどお願いね」
 ラミアス艦長がそういうとマードック軍曹は、作業に戻った。
「マリューさん」
 キラ准将がラミアス艦長に声をかけた。
「あら」
 キラ准将が声をかけるとラミアス艦長がキラ准将の方に振り返った。
「どうです、修理のほうは」
 キラ准将がラミス艦長に質問すると2人は、アークエンジェルを見上げた。
「大分ひどくやられたから時間がかかるけど。
でも皆がんばってくれてるから」
 アークエンジェルの修理は、オーブの技術者総動員で行われていた。
「そうですか」
 ラミス艦長がキラ准将を見るとキラ准将は、うつむいていた。
「どうしたの?」
 ラミアス艦長が明るくキラ准将に声をかけた。
「え」
 こういうときのラミアス艦長は、母親的な存在だった。
「疲れてる?
ううん、あせってるのかな?」
 ラミアス艦長は、的確にキラ准将の心を見抜いた。
「いえ、そんなことは」
 キラ准将は、強がってそう答えるもののまたうつむいてしまった。
「いいのよ。
皆同じだもの。
ヘブンズベースが陥落した今いつコロニー軍が戦力を整えてオーブへ攻め込むかわからないもの」
 キラ准将は、やはりラミアス艦長にはかなわないと痛感した。
「怖いんです。
皆は、ヘブンズベースでそれぞれの機体に乗って戦ったにもかかわらず僕はフリーダムがなければ何もできない。
今の僕は、無性に無力に感じるんです。
これじゃ何も守れない」
 キラ准将は、一通りの不安を言ったら気が幾分楽になった。
「もう少しでエターナルへ向かうシャトルも準備できるわ。
それにキラ君とアスラン君が乗ってストライクフリーダムとインフィニットジャスティスを受領すればね。
だからそれまでがんばって」
 ラミアス艦長は、キラ准将を勇気付けた。
「はい」
 しかしキラ准将の答えは、暗かった。

                                          ※

 宇宙では、η艦隊所属のスダルシャナがモビルアーマー形態で哨戒偵察を行っていた。
今スダルシャナが装備しているバックパックウェポンシステムは、ガンダムサイガーのR型同様偵察に特化したタイプでサイコミュ関係は装備していないものの優れた作的能力を持つ。
シグマン少佐は、あくびをしながら巡航偵察を行っていた。
本来ミノフスキー粒子やニュートロンジャマーが戦争で使われるようになり再び有視開戦が繰り広がれると3機編隊による索敵が行われるのが普通である。
しかしブライアン艦長は、大きな戦闘がなかったため警戒を怠っていた。
 シグマン少佐は、ブライアン艦長の言葉を鵜呑みにして音楽ディスプレイをコックピット内に持ち込んで音楽を聴きながら索敵を行っている状態であった。
シグマン少佐は、音楽を一通り聴いて母艦への帰艦をしようとした。
そのときスダルシャナのスラスター光に何かが反射した。
彼は、帰艦をやめマン・マシーン形態に変形させた。
一瞬シグマン少佐は、デブリかと思ったがそれが敵の小型監視カメラの可能性もあるため見逃せなかった。
シグマン少佐は、ディスプレイを操作してここの宙域地図を呼び出した。
敵がもし擬装を行っているならばデブリの大きさで敵がどのような擬装を行っているかを大体予想ができる。
呼び出した宙域地図には、大きなデブリはなくほとんどがモビルスーツやマン・マシーンと同等な大きさのものしかなかった。
そのため周りのデブリで本体を覆っている擬装だと見抜いた。
そしてシグマン少佐は、ミノフスキー干渉波探知システムを起動させた。
これは、ミノフスキー粒子の散布領域内に物体が存在した場合Iフィールドの立方格子が崩れそれが他のミノフスキー粒子に干渉して濃度の変化をおこす。
これがミノフスキー干渉波である。
電波障害の度合いを元にこれを検出分析し物体の位置や大きさを判別するのがミノフスキー干渉波探知システムである。
しかしコズミック・イラ73年現在でもこの技術は、発展途中の技術であり物体の種類までは判断できずダミーとの区別も付かないという問題があった。
しかし暗礁宙域から大きな獲物を見つけ出すには、これが一番である。
シグマン少佐は、ミノフスキー干渉波探知システムを使った。
すると4つの巨大な影がディスプレイに現れた。