Lovin’you afterCCA17
そして、肩に掛けたショールを外され、背中から抱きしめられた。
「アムロ…愛してる」
背中じゅうにキスをされ、心臓の鼓動が早くなる。
「シャア…」
「レセプションの間、君に触れたくて仕方がなかった。なかなか嬉しいサプライズだったが、忍耐を試される試練でもあったな」
そう言いながらシャアの指が背中を優しく撫で上げる。
「あっ…」
「今夜は眠れると思うな?」
「シャ、シャア…」
背後から顎を掴まれ、唇を奪われる。
いつもよりも性急なそのキスに、シャアがかなり我慢していたことを悟る。
「ふふ、そんなに我慢してたの?」
「ああ、会場でそのまま押し倒してしまいそうだった」
「ははは、ダメだろ」
アムロはシャアの頬を両手で包み込み、その顔を見てクスリと笑う。
「誕生日おめでとう。愛してるよ、シャア」
「私も心から君を愛してる」
二人は見つめ合うと、クスリと笑い、思い切り抱き締め合う。
「では早速プレゼントを頂くとしよう」
「ば、馬鹿!」
こうして、今日の主役の総帥様は最高のプレゼントを貰いましたとさ。
その後、カイが執筆した「赤い彗星と白い悪魔の軌跡」というタイトルの書籍がベストセラーとなり、スペースノイドからのネオ・ジオンへの支持が更に高まった。
そしてそれが、スペースノイドの連邦からの独立を促すきっかけとなっていった事は言うまでもない。
「カ…カイさん、こんな事まで書いてる!恥ずかし過ぎる!!」
「ふふ、良いではないか。私がどれほど君を愛しているかがよく伝わって」
「どうしてくれるんだ!最近みんなにやたらと冷やかされるんだぞ!モビルスーツ隊のみんまで揶揄ってくるんだから!」
そんなアムロの叫びだけが虚しく響いた…。
シャアさんhappy birthday!
end
2018.11.17
作品名:Lovin’you afterCCA17 作家名:koyuho