はじまりのあの日13 一緒と内緒の古都巡り
修学旅行先で『愛』の告白したことがあるか無いか。そんな街頭アンケートを知らせる特集。そんなことを報道して、何になるのか。ああ、でも、だ。わたしと彼『秘密の贈り物』を交わしたことはあったな。告白はしなかったけれど。公演を終えた京の都、修学旅行の聖地で。今も大切に使っている髪飾りがある。彼がくれた髪飾り。彼が贈ってくれたもの、使えるものは殆ど、大切に使っている。サイズが変わって、使えなくなった物も、取ってある。嬉しいのは、彼も大切に使ってくれていること。わたしがあげた贈り物、彼も大事にしてくれる。そっか、あの日初めて贈ったな。少しだけ改まって、ちょっと『高め』の品物を。今日の朝彼は『今日はちょっと特別な日』と結んで行ってくれた。わたしが贈った品物を。記憶の図書館さん。今日はやけに招いてくるね。抵抗なんて致しません。入館させていただきます―
「今日は自由行動だけど、みんな何処に行きたぁ~い~」
朝ご飯の後で、めー姉が聞いてくる。二泊三日の京の都滞在。二日目は自由行動。どこに行きたいかはそれぞれ。わたしはどこに行きたいかは思い浮かばなかった
「拙者ハ、寺社仏閣めぐりをキボウするでゴザル。ナカナカ、機会が無い故ゼヒ」
「ワタシは、駅でのお買い物を提案いたしますわ。あの駅も名所の一つですので」
「ウチは甘い物食べにいきたいな~、本場の和菓子。センセ、行こ~ぜ」
アル兄、ルカ姉、リリ姉。それぞれの希望を言う。見事にバラバラ。と言って、協調性が無いわけでは断じてない
「ボクはこの辺ぶらついて、宿でゆっくり休みたいぜ。コンビニでお菓子でも買ってよ」
「あ、うちもそうする、重ね~さん。どっかで、オセロでも買っちゃお、携帯出来るヤツ~」
「よしよし、なら分かれて行動しようじゃない。夕方には宿で落ち合って、土産物の聖地へ繰り出すってどう」
意見を纏めにかかる彼
「賛成~がく兄。じゃおれ、駅行ってみた~い。あの中メチャクチャ店、あるみたいじゃん」
「わたしも、がくさんの意見にのる~。レンくん。ルカ姉、一緒に行こ~」
弟、巨大駅の店巡りツアーに参加を申し出る。ミク姉も同行するようだ
「じゃ、オレもミク達と駅行こうかな『ならでは』の食材仕入れたいし。漬け物とか湯葉豆腐なんか。駅ビルの中で揃っちゃいそうだからね。め~ちゃんはどうする」
手を挙げながらカイ兄、同行を申し出て、めー姉に聞く
「アタシも行くわ、カイト。何だかんだで、一日遊べそうよね~。都の地酒も買いたいし。他誰かいる~」
「めいさま、かるも駅に行きたい。階段の上、気になるなる」
『なるなる』の台詞で、首を左右に傾げるカル姉。賑やかにひと塊が決定する
「じゃ、俺は寺社仏閣を案内するかな。アル、行くんだろ。有名な処だけじゃ~なく巡っちゃおうじゃない」
「カタジケナイ、神威殿」
「わたしも一緒に行く~がっく~ん」
いつも通り、彼と一緒が良いわたし。昨日から、ずっとみんなが浴びせてくる。生暖かな視線はちょっと気になった
「お、リン。駅とかの方が良いんじゃない。お寺巡りしてもつまんなくないか」
「か・む・い・君。リンは、貴男と一緒ならいつでも何処でも楽しいのよ~」
「そ~。わたし、がっくんと一緒がいいの」
ウインクをしながら、めー姉。紫の彼『いつでも何処でもは言い過ぎじゃない』と複雑そうな顔。あの時は、何も考えず答えるわたし(こども)正直、お寺に、あまり興味は無かった
「なら、ゎたしも~。神威のに~さんと行きたいな~」
「あ、神威さん、私もよろしいですか」
IA姉は、わりと彼、わたしと行動を共にする『波長が合ぅの~。あと、がくリン萌ぇ~』が、後に聞いた理由。ただ、リリ姉と、甘い物を食べに行くと思っていたキヨテル先生
「ん、テル、リリに誘われてたじゃない」
「センセ、行こうよ~ぉ甘い物~」
以外、という顔をする彼。顔中不満、リリ姉。先生は微笑んで
「ええ、リリィさん、是非。ですがまだ、時間も早いです。お昼までは、神威さん達と行動して、途中で分かれませんか。子供さん達に、神威さんのお話を聞いていただきたくて。古都のお寺や神社。あまり、ない機会ですからね」
先生の提案を聞いたとたん、瞳が輝くリリ姉。天使様も笑顔になる
「そっかぁ。じゃ、みんなでいこ~ぜ。さすがセンセッ。ナイスアイディア」
「やった~。みんなでいっしょだね、リュウトくん」
「にいさまのおはなしは、おもしろいです。ゆきちゃん」
「リリちゃんも氷山先生もいっしょ~。楽しいね、オリバーくん」
「ニホノオテラ、ハジメテデフ。イロハチャン」
手をつなぎ、輪になってはしゃぎ出す天使様
「それ、いい案じゃない。博識のテルがいれば、俺も心強い。他、行くヤツいるか~」
「わたしは、重音さん、Mikiちゃんとのんびりしてるよ、ぽ兄ちゃ~ん」
『天使の輪』に頬を緩め紫の彼、他の同行者を確認。めぐ姉、にこやかに申告、手を挙げる
「自分もそれで。カードゲーム持って来たす」
「ぼくもの~んびりしてますよ、かむさ~ん」
勇馬兄、ピコ君も。それぞれの行動計画が決定。駅、宿、寺社仏閣。修学旅行よろしく、班分けが済む。わたしの班は、やさしい神威『先生』とキヨテル先生が引率。頼もしいことこの上なかった
「神威君、宿には何時に集合しよっか」
「そうな、四時にしようじゃない」
「早くない、殿。あ、でも今、まだ九時半か」
腕の時計を観る兄。ジャケットを着る彼
「そ、四時集合っつても、多分押すじゃない、時間。早めに設定しといた方が余裕持てるからな。晩ご飯が五時半だろ、食べてから、土産物通りに繰り出そうじゃない」
「私も、神威さんの意見に賛同いたします。帰ってきたら、一応点呼もとりましょう。皆さん、寒くないように、暖かくして下さいね」
大人組の会話は、完全に引率の先生そのもの
「それじゃ~行くわよ、付いてきなさい」
「タクシー拾おうか、め~ちゃん。少しでも混乱回避」
「さんせ~カイ兄。今、そんな感じになっちゃたもんね」
私服、サングラスの女王様達が、賑やかに行く。PROJECTを認めてもらえた証。歌い手と気付いてくださる方が増えた。場合によっては人だかりが出来てしまう。混乱を、回避するため
「では、私達も参りましょうか」
「戸締まり確認したな。鍵は預ければいいじゃない」
わたし達も同様。紫の彼、薄い色合いのサングラス。アル兄は濃い黒、迫力がある。わたしやIA姉はニットキャップにだて眼鏡。以前IA姉と揃えたネコミミ付きのキャップをかぶる。先生は、掛ける眼鏡を変えている。楽しい修学旅行。そんなタイトルがぴったりの展開だが、格好だけはほど遠い
「いってらっしゃ~い、みなさ~ん」
「気を付けてね~」
「じゃボクらも計画立てようぜ、ピコたん、Mikiたん」
見送られ、三組分かれる
「今日は自由行動だけど、みんな何処に行きたぁ~い~」
朝ご飯の後で、めー姉が聞いてくる。二泊三日の京の都滞在。二日目は自由行動。どこに行きたいかはそれぞれ。わたしはどこに行きたいかは思い浮かばなかった
「拙者ハ、寺社仏閣めぐりをキボウするでゴザル。ナカナカ、機会が無い故ゼヒ」
「ワタシは、駅でのお買い物を提案いたしますわ。あの駅も名所の一つですので」
「ウチは甘い物食べにいきたいな~、本場の和菓子。センセ、行こ~ぜ」
アル兄、ルカ姉、リリ姉。それぞれの希望を言う。見事にバラバラ。と言って、協調性が無いわけでは断じてない
「ボクはこの辺ぶらついて、宿でゆっくり休みたいぜ。コンビニでお菓子でも買ってよ」
「あ、うちもそうする、重ね~さん。どっかで、オセロでも買っちゃお、携帯出来るヤツ~」
「よしよし、なら分かれて行動しようじゃない。夕方には宿で落ち合って、土産物の聖地へ繰り出すってどう」
意見を纏めにかかる彼
「賛成~がく兄。じゃおれ、駅行ってみた~い。あの中メチャクチャ店、あるみたいじゃん」
「わたしも、がくさんの意見にのる~。レンくん。ルカ姉、一緒に行こ~」
弟、巨大駅の店巡りツアーに参加を申し出る。ミク姉も同行するようだ
「じゃ、オレもミク達と駅行こうかな『ならでは』の食材仕入れたいし。漬け物とか湯葉豆腐なんか。駅ビルの中で揃っちゃいそうだからね。め~ちゃんはどうする」
手を挙げながらカイ兄、同行を申し出て、めー姉に聞く
「アタシも行くわ、カイト。何だかんだで、一日遊べそうよね~。都の地酒も買いたいし。他誰かいる~」
「めいさま、かるも駅に行きたい。階段の上、気になるなる」
『なるなる』の台詞で、首を左右に傾げるカル姉。賑やかにひと塊が決定する
「じゃ、俺は寺社仏閣を案内するかな。アル、行くんだろ。有名な処だけじゃ~なく巡っちゃおうじゃない」
「カタジケナイ、神威殿」
「わたしも一緒に行く~がっく~ん」
いつも通り、彼と一緒が良いわたし。昨日から、ずっとみんなが浴びせてくる。生暖かな視線はちょっと気になった
「お、リン。駅とかの方が良いんじゃない。お寺巡りしてもつまんなくないか」
「か・む・い・君。リンは、貴男と一緒ならいつでも何処でも楽しいのよ~」
「そ~。わたし、がっくんと一緒がいいの」
ウインクをしながら、めー姉。紫の彼『いつでも何処でもは言い過ぎじゃない』と複雑そうな顔。あの時は、何も考えず答えるわたし(こども)正直、お寺に、あまり興味は無かった
「なら、ゎたしも~。神威のに~さんと行きたいな~」
「あ、神威さん、私もよろしいですか」
IA姉は、わりと彼、わたしと行動を共にする『波長が合ぅの~。あと、がくリン萌ぇ~』が、後に聞いた理由。ただ、リリ姉と、甘い物を食べに行くと思っていたキヨテル先生
「ん、テル、リリに誘われてたじゃない」
「センセ、行こうよ~ぉ甘い物~」
以外、という顔をする彼。顔中不満、リリ姉。先生は微笑んで
「ええ、リリィさん、是非。ですがまだ、時間も早いです。お昼までは、神威さん達と行動して、途中で分かれませんか。子供さん達に、神威さんのお話を聞いていただきたくて。古都のお寺や神社。あまり、ない機会ですからね」
先生の提案を聞いたとたん、瞳が輝くリリ姉。天使様も笑顔になる
「そっかぁ。じゃ、みんなでいこ~ぜ。さすがセンセッ。ナイスアイディア」
「やった~。みんなでいっしょだね、リュウトくん」
「にいさまのおはなしは、おもしろいです。ゆきちゃん」
「リリちゃんも氷山先生もいっしょ~。楽しいね、オリバーくん」
「ニホノオテラ、ハジメテデフ。イロハチャン」
手をつなぎ、輪になってはしゃぎ出す天使様
「それ、いい案じゃない。博識のテルがいれば、俺も心強い。他、行くヤツいるか~」
「わたしは、重音さん、Mikiちゃんとのんびりしてるよ、ぽ兄ちゃ~ん」
『天使の輪』に頬を緩め紫の彼、他の同行者を確認。めぐ姉、にこやかに申告、手を挙げる
「自分もそれで。カードゲーム持って来たす」
「ぼくもの~んびりしてますよ、かむさ~ん」
勇馬兄、ピコ君も。それぞれの行動計画が決定。駅、宿、寺社仏閣。修学旅行よろしく、班分けが済む。わたしの班は、やさしい神威『先生』とキヨテル先生が引率。頼もしいことこの上なかった
「神威君、宿には何時に集合しよっか」
「そうな、四時にしようじゃない」
「早くない、殿。あ、でも今、まだ九時半か」
腕の時計を観る兄。ジャケットを着る彼
「そ、四時集合っつても、多分押すじゃない、時間。早めに設定しといた方が余裕持てるからな。晩ご飯が五時半だろ、食べてから、土産物通りに繰り出そうじゃない」
「私も、神威さんの意見に賛同いたします。帰ってきたら、一応点呼もとりましょう。皆さん、寒くないように、暖かくして下さいね」
大人組の会話は、完全に引率の先生そのもの
「それじゃ~行くわよ、付いてきなさい」
「タクシー拾おうか、め~ちゃん。少しでも混乱回避」
「さんせ~カイ兄。今、そんな感じになっちゃたもんね」
私服、サングラスの女王様達が、賑やかに行く。PROJECTを認めてもらえた証。歌い手と気付いてくださる方が増えた。場合によっては人だかりが出来てしまう。混乱を、回避するため
「では、私達も参りましょうか」
「戸締まり確認したな。鍵は預ければいいじゃない」
わたし達も同様。紫の彼、薄い色合いのサングラス。アル兄は濃い黒、迫力がある。わたしやIA姉はニットキャップにだて眼鏡。以前IA姉と揃えたネコミミ付きのキャップをかぶる。先生は、掛ける眼鏡を変えている。楽しい修学旅行。そんなタイトルがぴったりの展開だが、格好だけはほど遠い
「いってらっしゃ~い、みなさ~ん」
「気を付けてね~」
「じゃボクらも計画立てようぜ、ピコたん、Mikiたん」
見送られ、三組分かれる
作品名:はじまりのあの日13 一緒と内緒の古都巡り 作家名:代打の代打