はじまりのあの日20 結婚式
ブライダル会場見学会のCMで、再び意識が記憶図書館へ。めー姉、カイ兄、二人の結婚式の本へ手を掛ける
「楽しみだね~、明日結婚式だよ~ぅ」
前日、リビングルームを飾り付けながら、IA姉との会話
「マブダチの結婚式だ、俺もテンション上がるじゃない」
「わたしも楽しみ~。ん、花飾りこんな感じかな」
マンションのリビングルーム。そこがメイカイ、二人の結婚式場。公に広報はしない。メディアやマスコミには言わない。呼ぶ人間も、新郎新婦の御両親。なじみ商店街、中華の商店街ではない。わたし達の町、顔なじみの商店街。大将さんやおかみさん、近所の農家、仲良しおじいちゃん、おばあちゃん、極身近な人だけ
「トトノッタでゴザルカ、IA殿」
「決まった~リン~」
下から声が掛かる。背の低いわたし達二名、現在肩車して貰ってる状態
「ふぇへへ、こういう時、デクノボウズは役に立つぜ~」
「重音、曲がってないか教えろ」
「テトさ~んどぅかな~」
紫様にはわたし、アル兄にはIA姉が載って、高い場所を飾り付け。テト姉がチャチャを言う
「おっと失敬、デクはかむいだけだったな。オッケ~だぜ、IAたん」
装飾もメンバー手作り、料理はケータリング。お客様兼務で来てくれる大将さん、女将さんに作って頂く
「まだ、手作りの結婚式ですみませ~んって思っちゃうな」
「グミ姉、ま~だ言ってる~」
やや後方、レンと作業をしていためぐ姉の声。ただ、手作り結婚式を提案したのは他ならぬ
「でもさ、カイ兄、めー姉、本人さんのご希望だからね~」
「ウエディングドレスも衣装さん達にお願いしたって」
ミク姉、テーブルクロスを敷き、レンはまた、別の作業へかかる
「みんなに作ってほしい。そのほうがオレ達っぽいよ」
「ふふ、特上の結婚式ねぇ。みんなから最高の贈り物だわ」
とは、結婚するカイメイ様からのお言葉。そう言われれば、断れない。飾り付けなど全部お任せ、ということで数日掛け、仕事の合間に考えた各メンバー。良いところを選び出して、たどり着いた全体図に近づけるため、リビングの装飾中。それこそミク姉曰くのダンスホール的リビングで良かった。所々に花を置き、折り紙やイミテーションの飾りを提げる
「ケーキもドレスもタッノシミ~(楽しみ)どんなの着るんだろっ。メー姉が着るんだから、ちょ~綺麗なのは間違えね~けど~」
「カイトのアニキはタキシードだっけ、リリね~さん。そっちは何度か衣装で観たな~」
食器類、並べて布巾や蠅帳を掛けてゆくリリ姉、Mikiちゃん。ちなみに、カイ兄とめー姉はここに居ない。商店街に、お酒類の確認へ行っている『会場をサプライズで観たいから』とめー姉。カイ兄と二人で出掛けて、簡単なお菓子なども買ってくると言っていた
「新郎新婦席のステージ、持ってきました~」
「っす~、スマネ~ちょっと道空けて~」
ピコ君、勇馬兄、二人が座る、みんなより一段高い席の、土台を用意。アル兄、紫様、当日は二人を照らすだろう、照明器具を設置。その少し前脇、ウエディングケーキを乗せるテーブル準備、キヨテル先生
「にいさま、ぼくたちもよういできました」
「かけたよ~、ぽ父さ~ん」
「お、上手じゃな~い、二人とも」
リュウト君、ユキちゃんが書いてきてくれたもの。それは、純白のドレスを身に纏う、めー姉であろう、お姫様の似顔絵
「せんせ~、あたし達もかけたよ~」
「デキアガリデフ~」
「お二方も、大変素晴らしいですよ」
いろはちゃん、オリバー君は王子様姿のカイ兄。どちらもクレヨンをつかって大きなA2の画用紙に描いてくれた
「こ~ぅゆうのこそ、買えない宝物だよね~」
「みんなありがとう~。わあ~カワイイ~」
肩車から降りたIA姉、わたし、天使様を撫でてあげる。絵は二人の後方、高い位置に額縁に入れて飾る。似顔絵を天使様に描いて貰い、飾ろうと提案したのはリリ姉
「これ、喜ぶと思うんだよな~」
「うれしいうれしい、かるなら絶対」
喜ばないわけがないと思ったな、あの日。まぁ、世の中、色々な人が居るから、一概には言えないけれど。でも、めー姉、カイ兄ならきっと喜んでくれる。天使様を本当の子供のように可愛がっている二人、子供達からのプレゼントだもの
「では、額縁に納めましょう。皆さんもお手伝いしてください」
「これで完成だぜっ、みんな」
「「「「はいっせんせい、りりちゃんっ」」」」
手を挙げる天使様。ああ、可愛がってるレベルは、キヨリリ様の方が上手だったけど。大きな額縁なので、結果みんなでお手伝い。ここでも、大柄な彼、アル兄は活躍。記念の絵なので、額縁もちょっとだけお高いもの。ちなみに絵のセンスは、天使様達に丸投げ。お姫様、王子様になったのは、天使みんながメイカイ様をそう思ったからだろうな
「完成でゴザルナッ、コレハ素晴らしい」
「この絵は世界遺産級じゃな~い」
額縁に納まった、素敵な絵
「よし、提げて完成だ、出番だぜぇ~木偶~ズ」
「お前も手伝え、重音、デカい額縁じゃない」
踏み台に登る彼、そしてアル兄。二手に分かれて、手伝うメンバー
「は~い、がっくん」
「おにぃ、手ぇ離すぞ~」
「おっし、受け取った~」
当然のように、彼をお手伝い。めー姉の絵を掲げる彼
「曲がってないか~」
「オッケーだよ、に~さ~ん」
額縁が曲がっていないかを問う紫様、応えるIA姉
「こちらも万全整いました」
「輝いて見えるぜ~」
腕で大きく○印を示すキヨテル先生、頷くテト姉。ステージの両脇『メイコ女王 カイト王子 結婚式』の幕の脇、天使様の絵が掲げられる
「結婚式場かんせ~いっ」
「ぼくたち手作りです~ぅ」
「後は、明日、お料理待つだけだね~」
Mikiちゃん拍手、ピコ君ご機嫌、IA姉も袖を振って喜ぶ
「あとは女王様とナイトのご帰還を待つだけじゃない」
「ちょっと緊張するねっ、がっくん」
二人なら文句なんて言わないだろうけれど、やっぱり少し、身構える
「ん、ああ、噂をすればってヤツだ、帰ってきたぜ」
「では、お二方をお迎えしましょう」
玄関のモニター、帰ってきた二人を映し出す。呼び鈴の音
「よ~し、みんな、女王と王子を迎えにいこ~ぜっ」
「「「「わ~」」」」
リリ姉と天使様が駈けてゆく
「楽しみだね~、明日結婚式だよ~ぅ」
前日、リビングルームを飾り付けながら、IA姉との会話
「マブダチの結婚式だ、俺もテンション上がるじゃない」
「わたしも楽しみ~。ん、花飾りこんな感じかな」
マンションのリビングルーム。そこがメイカイ、二人の結婚式場。公に広報はしない。メディアやマスコミには言わない。呼ぶ人間も、新郎新婦の御両親。なじみ商店街、中華の商店街ではない。わたし達の町、顔なじみの商店街。大将さんやおかみさん、近所の農家、仲良しおじいちゃん、おばあちゃん、極身近な人だけ
「トトノッタでゴザルカ、IA殿」
「決まった~リン~」
下から声が掛かる。背の低いわたし達二名、現在肩車して貰ってる状態
「ふぇへへ、こういう時、デクノボウズは役に立つぜ~」
「重音、曲がってないか教えろ」
「テトさ~んどぅかな~」
紫様にはわたし、アル兄にはIA姉が載って、高い場所を飾り付け。テト姉がチャチャを言う
「おっと失敬、デクはかむいだけだったな。オッケ~だぜ、IAたん」
装飾もメンバー手作り、料理はケータリング。お客様兼務で来てくれる大将さん、女将さんに作って頂く
「まだ、手作りの結婚式ですみませ~んって思っちゃうな」
「グミ姉、ま~だ言ってる~」
やや後方、レンと作業をしていためぐ姉の声。ただ、手作り結婚式を提案したのは他ならぬ
「でもさ、カイ兄、めー姉、本人さんのご希望だからね~」
「ウエディングドレスも衣装さん達にお願いしたって」
ミク姉、テーブルクロスを敷き、レンはまた、別の作業へかかる
「みんなに作ってほしい。そのほうがオレ達っぽいよ」
「ふふ、特上の結婚式ねぇ。みんなから最高の贈り物だわ」
とは、結婚するカイメイ様からのお言葉。そう言われれば、断れない。飾り付けなど全部お任せ、ということで数日掛け、仕事の合間に考えた各メンバー。良いところを選び出して、たどり着いた全体図に近づけるため、リビングの装飾中。それこそミク姉曰くのダンスホール的リビングで良かった。所々に花を置き、折り紙やイミテーションの飾りを提げる
「ケーキもドレスもタッノシミ~(楽しみ)どんなの着るんだろっ。メー姉が着るんだから、ちょ~綺麗なのは間違えね~けど~」
「カイトのアニキはタキシードだっけ、リリね~さん。そっちは何度か衣装で観たな~」
食器類、並べて布巾や蠅帳を掛けてゆくリリ姉、Mikiちゃん。ちなみに、カイ兄とめー姉はここに居ない。商店街に、お酒類の確認へ行っている『会場をサプライズで観たいから』とめー姉。カイ兄と二人で出掛けて、簡単なお菓子なども買ってくると言っていた
「新郎新婦席のステージ、持ってきました~」
「っす~、スマネ~ちょっと道空けて~」
ピコ君、勇馬兄、二人が座る、みんなより一段高い席の、土台を用意。アル兄、紫様、当日は二人を照らすだろう、照明器具を設置。その少し前脇、ウエディングケーキを乗せるテーブル準備、キヨテル先生
「にいさま、ぼくたちもよういできました」
「かけたよ~、ぽ父さ~ん」
「お、上手じゃな~い、二人とも」
リュウト君、ユキちゃんが書いてきてくれたもの。それは、純白のドレスを身に纏う、めー姉であろう、お姫様の似顔絵
「せんせ~、あたし達もかけたよ~」
「デキアガリデフ~」
「お二方も、大変素晴らしいですよ」
いろはちゃん、オリバー君は王子様姿のカイ兄。どちらもクレヨンをつかって大きなA2の画用紙に描いてくれた
「こ~ぅゆうのこそ、買えない宝物だよね~」
「みんなありがとう~。わあ~カワイイ~」
肩車から降りたIA姉、わたし、天使様を撫でてあげる。絵は二人の後方、高い位置に額縁に入れて飾る。似顔絵を天使様に描いて貰い、飾ろうと提案したのはリリ姉
「これ、喜ぶと思うんだよな~」
「うれしいうれしい、かるなら絶対」
喜ばないわけがないと思ったな、あの日。まぁ、世の中、色々な人が居るから、一概には言えないけれど。でも、めー姉、カイ兄ならきっと喜んでくれる。天使様を本当の子供のように可愛がっている二人、子供達からのプレゼントだもの
「では、額縁に納めましょう。皆さんもお手伝いしてください」
「これで完成だぜっ、みんな」
「「「「はいっせんせい、りりちゃんっ」」」」
手を挙げる天使様。ああ、可愛がってるレベルは、キヨリリ様の方が上手だったけど。大きな額縁なので、結果みんなでお手伝い。ここでも、大柄な彼、アル兄は活躍。記念の絵なので、額縁もちょっとだけお高いもの。ちなみに絵のセンスは、天使様達に丸投げ。お姫様、王子様になったのは、天使みんながメイカイ様をそう思ったからだろうな
「完成でゴザルナッ、コレハ素晴らしい」
「この絵は世界遺産級じゃな~い」
額縁に納まった、素敵な絵
「よし、提げて完成だ、出番だぜぇ~木偶~ズ」
「お前も手伝え、重音、デカい額縁じゃない」
踏み台に登る彼、そしてアル兄。二手に分かれて、手伝うメンバー
「は~い、がっくん」
「おにぃ、手ぇ離すぞ~」
「おっし、受け取った~」
当然のように、彼をお手伝い。めー姉の絵を掲げる彼
「曲がってないか~」
「オッケーだよ、に~さ~ん」
額縁が曲がっていないかを問う紫様、応えるIA姉
「こちらも万全整いました」
「輝いて見えるぜ~」
腕で大きく○印を示すキヨテル先生、頷くテト姉。ステージの両脇『メイコ女王 カイト王子 結婚式』の幕の脇、天使様の絵が掲げられる
「結婚式場かんせ~いっ」
「ぼくたち手作りです~ぅ」
「後は、明日、お料理待つだけだね~」
Mikiちゃん拍手、ピコ君ご機嫌、IA姉も袖を振って喜ぶ
「あとは女王様とナイトのご帰還を待つだけじゃない」
「ちょっと緊張するねっ、がっくん」
二人なら文句なんて言わないだろうけれど、やっぱり少し、身構える
「ん、ああ、噂をすればってヤツだ、帰ってきたぜ」
「では、お二方をお迎えしましょう」
玄関のモニター、帰ってきた二人を映し出す。呼び鈴の音
「よ~し、みんな、女王と王子を迎えにいこ~ぜっ」
「「「「わ~」」」」
リリ姉と天使様が駈けてゆく
作品名:はじまりのあの日20 結婚式 作家名:代打の代打