Re:残り香
あとがき
七年前の私と今の私は違うし、七年前の土里さんと今回の土里さんも違うし。
駿河だって当然、あの時と今が違ったから、今回の分を書くべきだと思いました。
駿河は、少なくとも本編中では唯一、救われてはいけない人だと思うのです。
でも一方で、私は彼に救われてほしいと思う。
本編でそれが叶わないのであれば、原作者には不可能な『二次創作』という舞台を使おうと思いました。
観客の中でぐらい、ご都合主義だっていいでしょう、と。
この思考は七年前と同じです。
なんで書き直したのかといえば、土里さんが、かつての私が思っていたよりずっと強い人だったから。
そして駿河が、七年前には見られなかった顔を見せてくれたから。
その結果がこれです。
これによって私のなかの彼が救われたかというと、正直それはなんとも言えないのだけど、なにも書かないよりはずっと良かった。
こんな自己満足でしかない儀式のようなものを見届けてくれてありがとう。感謝します。
読ませる気のない作品解説 https://privatter.net/p/4412769