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【可哀想なロンシリーズ】ごめんね、ロン その1

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第一章 Owl





「ほら、ロン。起きなさい!ふくろうが来たわよ!」
こうるさい彼女は、この物語の主人公であるロナルド・ウィーズリー。
通称、ロンの母、モリー・ウィーズリーである。
ロンはあまり彼女を好いていない。
煩いし、自分にはまったく興味を示さないで怒ったり、無視されてばっかりだからだ。



「さぁ、皆でダイアゴン横丁に行きましょう。
教科書を買わなくちゃ!」
張り切る母を横目に、ロンは呆れた。
(どうせ、制服も、杖も、鍋も。
何もかもお下がりなんだ。
いつも僕だけ。
チャーリー兄さんや、ビル兄さんは在学期間が被っていたし、パーシー兄さんは監督生になって全部新しいものになった。
フレッドとジョージは片方だけ新調すれば喧嘩になるからって二人とも新しい。
しかも、ジニーは女だから新しい。
男でも結局年子だから新しいのを買って貰えたんだろうな。)



ロンは、いつもお下がりでボロボロになっている服を着ていた。
隠れ穴がある丘をおりて遊べば、近くの小学生にバカにされた。
ロンはもううんざりだった。
きっとホグワーツに行けばマルフォイの坊っちゃんがいる。
(会わなければいいな。)



「早く食べなさい!」
鬼の角が見える母に怒られ、オートミールをかきこむ。
「げほっげほっ」
ロンの妹であるジニーに睨まれる。
ロンはごめんと呟いてテーブルを拭いた。



準備が終わったロン、双子のフレッドとジョージ、パーシーは暖炉の前で父を待った。