ALIVE
ただ、それだけの事がこんなにも愛おしい。
いつか、どちらかの命の灯が消えそうになった時、「さよなら」では無く「ありがとう」と、シワついた手を握る事が出来たらいい。
そんな平和な最期を自分達が送れるかどうかは分からないが、そうあれば自分の人生も悪く無かったと思えるだろう…。
「どうした?シャア」
「いや、なんでもない」
見上げるアムロの火照った頬に手を寄せる。
「ふふ、貴方の手…冷たくて気持ちがいい…」
「そうか…、こうしているから少し眠りたまえ」
「うん…」
そう言って、スゥっと眠りに落ちていくアムロに愛しさが込み上げる。
「君と…こうしてずっと生きて行こう…」
end
2019.5.5
koyuho
二人の年齢も時間設定も、どう言う位置付けかも全く設定せずに書きました。
お互いがお互いの支えになっている。こんな二人の関係が好きです。