二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

晴れた日の過ごし方 2

INDEX|2ページ/14ページ|

次のページ前のページ
 

子供の頃家が火事になり、幼いリディアは唯一の肉親であった母親を亡くしてしまう。
その後孤児院に預けられたが程なく養父母に出会い、現在に至っている。
ちなみにセシルもその孤児院で育っているため、リディアは彼と顔見知りだったりする。
……母親の形見では、どんなにお金を出しても買えるはずない。
「それじゃ泣きたくなるよなぁ……」
エッジの言葉に無言になるリディア。これ以上何か喋ったら、また感情がこみ上げてきて大泣きしそうだから。
エッジはひしゃげたボディをおもむろに手に取ると、作業服のポケットからデジタルノギスを取り出し、慣れた手付きで寸法を測り始める。
「……全長120、太さがここが10、ここが8……」
エッジのいきなりの行動にぽかーんとするリディア。
「エッジ?」
リディアの視線など気にせず、エッジはそのまま計測を続ける。
「リディア、ちょっと紙くれ。メモが取れれば何でもいい」
「ああ、うん」
鞄の中から慌ててレポート用紙を取り出す。エッジは鉛筆を手に取ると、フリーハンドで図面を引く。
「内径8、ケツのところのRは目見当でやってみっか……」
数字をいくつか書き込んだ後、エッジはかろうじて無事だったグリップ部分を掴むと、リディアの目の前でひらひら振ってみせる。
「あのさ、リディア。明日までこれ貸してくれねーか?」
突然の申し出に目をぱちくりさせるリディア。こんなものを借りて、どうするつもりなのだろうか。
「そ、そんなもの、何するの?」
「ん?いいことあるぜって話だよ」
口元を思い切り弛ませて、ニターッと笑ってみせる。その笑いの意図が分からなくてリディアは首を傾げたが。
「何する気なのよ」
訝しそうに問いかけるリディアにエッジは軽い調子で、
「いいことだって!明日のそうだな……お前が学校終わった頃の時間に、またここで待ち合わせな。
またパフェ食わせてやるから。ほら、言ってるそばから来たぜ!」
作品名:晴れた日の過ごし方 2 作家名:あまみ