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誰にも君を渡さない 1

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ザビ家への復讐にしても、家族を失った哀しみからの行動だろう。その為に、彼は非道と思われる事もしたと言う。
彼の妹であるセイラから、キャスバル・レム・ダイクンがシャア・アズナブルに成り代わった経緯を聞いた事がある。
彼自身が手を下したわけでは無いが、本物のシャア・アズナブルの死を利用してその戸籍とジオンの士官学校の入学証書を手に入れたのだと。
おそらくそれ以外にも自身の身元が割れない様に、邪魔なものは排除してきたのだろう。
純粋故にその目的を達成する為にはどんな手段をも厭わない。そんな一面を持つ男の強さと、弱さを一番理解していたのはアムロではないだろうか?
だからこそ、シャアの為に恐れていた宇宙にも上がり、軍に復帰した。
彼の暴走を止められるのは自分しかいないと解っていたから。
ブライトは両目を手で覆い、大きく息を吐いて肩を落とす。
「だからって…!何だってこんな事に!くそっ俺はまた大切な部下を…!」
握った拳を思い切り机に叩きつけ、唇を噛みしめる。
グリプス戦役で心を壊してしまったカミーユ。ニュータイプとは言え、まだ少年だったカミーユにアムロの代わりを求めてしまった。
結果として、カミーユはその能力を限界点まで使い切り、精神を崩壊させてしまった。
そして今度はアムロまでも!
チェーンはサイコフレームの暴走だと言っていたが、おそらくそれを引き起こしたのはアムロだ。
アムロもまた、アクシズの落下を食い止める為にその能力を使い切ったのだろう。
結局、いつも自分は最後に彼らに頼って全ての業を背負わせてしまう。
不甲斐ない自分に腹がたつ。
ブライトは血が滲むほど拳を握り締め、何度も机に叩き付ける。
「アムロ!すまん!…すまん」
そこに、ブリッジから呼び出しが掛かる。
《艦長!至急ブリッジに上がってください!ネオ・ジオンが!》
突然の呼び出しにブライトは顔を上げ、モニターをオンにして通信を繋げる。
「何だ?ネオ・ジオンがどうした⁉︎」
《シャア・ダイクンです!シャアが声明を!》
「何だって⁉︎すぐ行く!」
『シャアだと⁉︎あの男は生きていたのか?』
ブライトは襟を正すのも忘れブリッジへと駆け出した。


to be continued.



まだまだ序章です。
今回はブライト目線でのシャアム。
次でようやくシャア登場!
作品名:誰にも君を渡さない 1 作家名:koyuho