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許し合えるその日を

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誰が知らなくとも、自分だけは知っている。
あの二人がどれだけの想いを抱えて戦いに挑んだのかを…。


UC0093年3月12日、二人の英雄の決着がようやく付いた日だった。

◇◇◇


その後、ネオ・ジオンのシャア・ダイクンが生存している事を知り、そして連邦との和平条約を取り付けたと知った時、ブライトの胸にある希望が灯る。
『シャアが生きているのにアムロが死ぬ訳が無い…』
根拠など何も無いが、ただそう思った。

そして数年後、ブライトの元に何者かから連絡が入る。
『月のグラナダで会いたい』と、ただ一言だけ。
指定されたホテルに向かいながら、ブライトはその相手が自分の思っている人物である事を必死に願った。
そして、到着したホテルの部屋の扉を開け、そこに待っていた人物に安堵の笑みが零れる。
「……っアムロ!」
そこにいたのは、紛れもなくアムロ・レイだった。そして、その傍らにはシャア・ダイクンが寄り添うように立っていた。
その二人を前に、ブライトは全てを悟る。
二人は判り合えたのだと、許し合えたのだと。
そんな日が訪れる事を、心の何処かで自分はずっと願っていたのかもしれない。

だからこそこんなにも嬉しい。
ずっと待っていた…

二人が許し合えるその日を…!


end


そして「You belong to me」に続きます!
小説「ハイストリーマー」のアムロがブライトの飲み物を勝手に飲むシーン。二人の気兼ねのない関係がそこに表現されていてとても好きでした。
でもそんなブライトはアムロにとって身近か過ぎて、逆に素直にお礼が言えないのかな?とも思いました。
二人の信頼関係と、それを上回るアムロのシャアへの想い。それが表現出来ればとこの短編を書きました。

koyuho
2019.8.21


作品名:許し合えるその日を 作家名:koyuho