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先生の言葉 全集

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28.影の功労者



 あ、どうもローグさん。いつもお世話になっています。どうかされましたか?

 え? ブッシュワッカーさんが住処を二階に変えようとしている? 俺らが止めてもきかないので、話をしてほしい?


 ……で、ブッシュワッカーさん。何でまた二階に行きたいんです?

 はぁ、ハイウェイマンが俺ら一階のモンスターを馬鹿にするんで、奴らぶっ殺して二階も俺達の縄張りにしてやる、と。

 物騒ですねぇ。でもまず、落ち着きましょうよ。あの追いはぎたちも、名ばかりの魔術師の後ろでしか戦えないんで、ストレスためてるんですよ。ああ見えて油断した冒険者の首をはねられる程度には、優秀なんですけどねぇ。それにですよ。あなたがたが二階に行ってしまったら、一階はどうなるんですか。
 私、ちゃんと知ってるんですよ。オークとコボルドの間で起きる争いを仲裁したり、アンデッドコボルドの手入れをしたり、スライムに定期的にエサをあげたり……、こういった細かい事、皆さんが交代でやってますよね? それだけじゃありません。司教が識別するためだったり、性格の違う人とパーティを組むためだったり、そんな理由で迷宮に降りてきた無防備な冒険者はなるべく襲わないようちゃんと注意を払っているってことも、私ちゃんと聞いてますからね。まだまだありますよ。皆さんが一階最強の存在だからこそ、新人冒険者が調子に乗って二階に突入して、麻痺や毒まみれになって死んでいくのを抑えているとも言えるんじゃないですか?
 このように、皆さん方がちゃんと一階のモンスターを統率し、尚且つ敵対している冒険者達をも理不尽な目に会わないよう配慮しているからこそ、第一階、ひいてはこの迷宮全体の秩序が成り立っているんです。なんだかんだ言って、ハイウェイマンさんが滅多にこの階に来られないのも、あなた方がちゃんと一階をまとめているからだと思います。それに、さっきの「一階のモンスターを馬鹿にするんで」って言葉も、自分達だけでなく、一階の皆を思ってくださってこその発言じゃないですか。
 ですからね。同じく一階に居る者として、これからも、皆さん力を合わせて一つお願いしますよ。

 え? わかった、あいつらをぶちのめすのはもう少し待ってやる?

 ええ、そうですね。賢明な判断だと思います。

 ついでに気分が良いから、新しいお香を焚いてやろう?

 本当ですか? ありがとうございます。こういうお気遣い、やはり皆さんがこの階にいらっしゃれば安泰ですよ。


作品名:先生の言葉 全集 作家名:六色塔