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機動戦士ガンダムRSD 第42話 放たれた大罪

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 廃コロニー護衛艦隊の制圧は、既に終了していた。
「同様の中継コロニーは、あと3基ありました。
制圧はもう全て混乱なく行われました」
 地球軍将校の1人は、コロニー軍兵士に自動小銃を向けられ頭に手をのせたまま悔しそうな顔をした。

                            ※

 それは、シバ首相にも伝えられた。
「すると全部で5基か」
 シバ首相が結論付けた。
「信じられない。
あっては、ならない見落としだぞ」
 リカルド大臣が咎めた。
「申し訳ございません」
 将校が謝罪した。
「確かにな。
敵も巧妙だったがこちらも地上に気を取られすぎていたようだ。
それらは、一旦月軌道にでも集めておいてくれ。
処分は、後ほど検討する」
 シバ首相が将校に命じた。
「了解」
 将校が答えた。
「ダイダロス基地の方は?」
 シバ首相が将校に質問した。
「御指示通りθ艦隊とι艦隊を向かわせ交互に哨戒させます。
もう到着する頃だとは、思いますが」
 将校が答えた。
「そうかありがとう。
ならばもうα艦隊とコロニー攻略艦隊は、休ませてやってくれ。
連戦できっと彼等もクタクタだろう」
 シバ首相が将校に指示を出した。
「はい」
 将校が答えた。
「でも本当に良くやってくれました。
コロニー攻略艦隊もですが特にα艦隊は、素晴らしい」
 リカルド大臣がα艦隊の武勲をほめたたえた。
「ああ、おかげでようやく終わったかもしれない。
またも脱出を図ろうとしたジブリールを今度こそ討ったという報告もあるからな。
まだデュランダル大統領がアルザッヘルにいるという情報もあるがもう軍を動かすということもあるまい」
 シバ首相は、大西洋連邦なしにユーラシア連邦が大きく動くとは考えていなかった。
「はい」
 リカルド大臣も同じ考えだった。
「しかし愚かなものだな我々も」
 突然シバ首相がそんなことを言い始めた。
「どういうことですか?」
 リカルド大臣は、シバ首相が言おうとしていることがわからなかった。
「まさかそんなことになるまいと安易な思い込みがとてつもない危機を生むということは既に充分知っていたはずなのに。
今度のことをまたも未然に防げなかった」
 シバ首相は、後悔しながら言った。
「本当に面目次第も御座いません」
 将校は、自分たちが咎められていると感じ謝罪した。
「いや君達を責めているわけではないよ。
私もまた詫びねばならない立場だ。
失われてしまった多くの命に。
だがそう思うなら今度こそ本当にもう二度とこんなことの起きない世界を創らねばならない。
それが亡くなった人々へのせめてもの償いだろう」
 シバ首相は、決断するように言った。
「はい」
 将校は、この指導者のためにどこまでもついて行こうと決心した。

                                    ※

 コペルニクスにあるキラの自室では、キラのマイクロユニット工作の宿題を手伝っていた。
しかしアスランは、既にこの課題を終わらせていた。
(やってるよと僕は、言ってしまった。
いや、だってアスランに手伝ってもらうと大変なんだもん。
ほら、違う。
そうじゃない。
次は、これって。
まあ、結局同じ。
というか3倍増しになっちゃってるけどさ、今)
 キラは、心中で現状を嘆いた。
「アスランって米に字を書ける人かもね」
 キラは、アスランの器用さを高く評価しており米に文字が書けるのではと疑っていた。
「は?
何?」
 アスランは、キラが言ったことを理解できなかった。
「米を知らない?
植物の実で主に日本が有名の食べ物」
 キラは、アスランが米を知らないと思って米の話をした。
「いや、米は、知ってるよ。
食べるし。
だから米に何?」
 アスランは、米を知っているといった。
「字」
 キラが答えた。
「は?」
 アスランは、まだ理解できていなかった。
「米に字を書くの。
あんなに小さいのにちゃんと文章を書けるんだって。
そういう人がいるんだって」
 キラは、神業ができるほど器用な人間がこの世にいることを話した。
「それって書いて意味あるの?」
 しかしアスランは、意味があるのか尋ねた。
「さあ」
 キラも話を聞いただけで意味があるのかわからなかった。
「キラ」
 アスランは、ため息交じりに言った。
「キラ、アスラン君も。
食事にしましょ」
 そこにキラの母親のカリダが声をかけてきた。
「はい」
 キラは、元気に返事をした。
「すみません」
 アスランは、申し訳なさそうに返事をした。
「よし、左側終わり」
 キラは、工程の半分が終わったため機嫌がよかった。
「まだ左側だけ」
 アスランは、先が思いやられていた。
「何だよ」
 キラは、むっとした。
「キラのペースでは、先が長そうだな」
 アスランは、長期戦を覚悟した。
台所では、テレビのニュースが国際連合がコロニー連邦共和国に対し経済制裁を課したことを伝えていた。
「お腹空いた」
 キラは、伸びをしながら椅子に向かっていた。
「これ運んで」
 カリダは、キラが手伝いをしてくれないのを知っていたためアスランに頼んだ。
「これですか」
 アスランは、働かざる者食うべからずのように率先して手伝いをした。
「うん、ありがとう」
 カリダは、アスランに感謝していた。
「チャンネル変えていい?」
 キラは、のんきにそんなことを聞いた。
「後は、これもか」
 アスランは、次々と料理を運んでいた。
「キラ、あなたも少しは手伝いなさい」
 カリダがキラにお願いした。
「はい」
 キラは、めんどくさそうに答えた。
「テレビオフ」
 カリダは、テレビを切った。
「見せてよ」
 キラが抗議した。
「食事時くらい消しなさい」
 カリダは、静かに食事をしたかった。
「今日は、大して面白い番組なんてないだろ?」
 アスランは、テレビを消されても問題ないと感じていた。
「木星探査S.A.S.O」
 キラが番組名を言った。
「お前まだあんな番組見てるのか」
 アスランがあきれながら言った。
「面白いよ、あれ」
 キラが驚きながら言った。
「どこが」
 アスランがそういった。
「ねえ」
 カリダも同じであった。
「はい、アスラン君。
どうぞ」
 カリダがアスランのためにとっておきを出した。
「すみません。
ロールキャベツだ」
 アスランは、ロールキャベツを見るなり目が輝いた。
「この間おいしいと言ってくれたのでまた調子に乗って作っちゃいました」
 カリダが無邪気に言った。
「ありがとうございます。
本当にまた食べたいなと思っていたんです」
 大好物を出されたアスランは、キラ以上に無邪気になっていた。
「あら、ならよかった。
お母さんがキャベツをたくさんもらったしね」
 カリダは、母子ともにお世話になっているザラ家に感謝していた。
「いただきます」
 キラも食べ始めた。
「母は、ここのところずっとキャベツに付きっきりみたいですよ。
いただきます」
 アスランも食べ始めた。
(アスランのお母さんは、コペルニクスにある国営農業試験所で働いている。
あまりあったことは、ないけどすごくきれいで頭のいい人。