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機動戦士ガンダムRSD 第42話 放たれた大罪

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お父さんは、大西洋連邦で議員をしている。
それは、ずっと昔からそうで母さん同士が仲がいい僕らは随分小さい時から半分一緒に育ってる。
アスランのお母さんは、技術者で家にいないことが多いからそんな時アスランはよく家に来ている。
だからもう親戚とか兄弟みたいな感じで。
でも僕の方が兄貴のはずなんだけどね。
僕は、5月生まれでアスランが10月なんだから)
 キラは、数回しか会っていないレノアのことを考えていた。
「おかわりもあるからいっぱい食べてね」
 カリダが2人に言った。
「はい」
 2人が返事をした。
(僕も一応コーディネイターなんだけどこの性格のせいで困ったことがあるとアスランに相談している。
コペルニクスや地球では、『コーディネイター優性演説』が行われてるけどはっきり言ってコーディネイターもナチュラルもそう変わらないんじゃないかって思っちゃう)
 キラは、自身のことを例にナチュラルもコーディネイターも変わらないと感じていた。
「キラの課題のほうは、どう?
何とかなりそう?」
 カリダがアスランに質問した。
キラに聞かなかったのは、キラに聞いてもまともな答えが返ってこないのを知っていたからだ。
「ええ、何とかなります。
というか何とかしないと」
 アスランは、真っ青になりながら答えた。
(何だよ、その言い方。
アスランは、僕の家庭教師かよ。
でも半分そんな状態だから文句は、言えないけどね
一言言えば2人から言われるに決まってるし)
 キラは、アスランの言い方にむっとしていた。
「キラも最後は、いつもアスラン君に頼って。
もういい加減しっかりしなさいよ」
 カリダは、キラのアスラン離れを願っていた。
「いつもじゃない。
プログラムは、僕の方が速い」
 キラは、得意分野のプログラム構築と解析を出した。
「そうだよな。
あんな無茶苦茶なプログラムを使いこなせるのは、キラしかいないよな」
 アスランは、嫌味っぽく言っているがこれは嫉妬であった。
「何?
速いだけなの?」
 カリダが興味を持った。
(そんなことないよって言いたい気もするけど母さんに言ってもね。
どうせわからないし。
どのみち何だってアスランのほうができるんだし他の子を知らない母さんには、通じない)
 キラは、カリダに詳細を話したかったが止めた。
「そういえばジョルディが引っ越すんだって」
 キラは、思い出したように言った。
「え?」
 アスランも驚いた。
「昨日そういってた」
 キラがいつ聞いたか言った。
「まあ」
 カリダも悲しそうに言った。
「地球へ?」
 アスランが引っ越し先を確認した。
「だろうね」
 キラも同じ意見だった。
「なんだか多くなってきたわね。
引っ越すお宅」
 カリダは、コペルニクスが物騒になってきたように感じてきた。
「うちのクラスでは、3人目だ。
戦争なんて本当に始まるのかな?」
 キラは、おびえていた。
「まさかとは、思うけど」
 アスランもここまでくるとないと断言できなくなっている。
(戦争。
それは、あちこちで噂になっていることでいよいよ危なそうだと月から引っ越すうちは多くなってきた。
言われてるように地球とコロニーで戦争になるなら地球に引っ越したって危ないと思うけど。
月には、大西洋連邦の基地があるからね。
そのせいかな?
家もそのうち引っ越したりするのかな?
アスランのところは、どうするんだろう?)
 キラは、最近の情勢を思い浮かべていた。
「ごちそうさまでした」
 2人が食べ終わった。
「はい、まだ終わってないならやっちゃいなさいよ」
 カリダが2人を見送った。
「はい」
 キラが返事をした。
「今日、おばさん何時くらいに帰ってくるの?」
 部屋に戻ってくるとキラがレノアの帰宅時間を聞いた。
「10時位だと思うけど」
 アスランが答えた。
「じゃあそれまでは大丈夫なんだね、アスラン」
 キラが時計を見て言った。
「ああ」
 アスランが戸惑いながら答えた。
「ちょっとだけゲームしない?」
 キラは、自分の課題が終わらずアスランに泣きついたにもかかわらずそんなことを提案した。
「お前、誰の課題だと思ってるんだ?」
 案の定アスランは、怒鳴った。
「いいじゃん、いいじゃん。
ちょっとだけ。
一回だけ」
 キラは、能天気に押し通そうとした。
「遊ぶと後でツケが全部俺にまわってくるから嫌だ」
 アスランは、断固拒否した。
「大丈夫、ちゃんとやるから」
 キラは、なお押し通そうとしていた。
「どうせ負けるくせに」
 アスランは、これまでキラに連戦連勝していた。
「今日は、勝つよ。
新しい裏技を見つけたんだ」
 キラは、連敗脱出を宣言した。
「キラ、お前課題やらないでそんなことをやっていたのか?」
 アスランは、呆れていた。
キラは、笑いながらゲームの準備をしていた。
「笑ってる場合か」
 アスランは、少しキレていた。
「いいから、いいから。
はい」
 キラは、ゲームを起動させるとアスランにコントローラーを渡した。
「もう、だいたい裏技で勝ったって意味ないじゃないか」
 アスランは、そう愚痴ると折れてコントローラーを握った。
(あちこちで聞くうわさや配信されてくるニュースは、なんだか嫌なものばかりでちょっとは気になったりはするけど。
でも『本当に戦争になる』なんて現実感は、全然なくて僕たちはただいつも通り毎日授業に出て課題をこなし後は遊んで日々はそうやって過ぎていくだけだった。
クラスでは、ぽつぽつと空席が目立つようになってはいたけれど)
 キラは、最近の情勢を思い起こしていた。
「ちょっと待て。
今なんて言った?」
 アスランは、帰り道キラの発言に耳を疑った。
「だから鳥」
 この日も課題が出たがそれは、ロボットを自作することだった。
そしてそのアイディアをキラが出した。
「掌くらいの大きさで掌や肩に乗って首を傾げて鳴いたり」
 キラがいろいろと性能を言った。
「まさか飛ぶ?」
 アスランが顔を引きつらせながら確認した。
「もちろん飛ぶよ。
鳥なんだから」
 キラは、バカにするように言った。
「『飛ぶよ』じゃないだろ。
何だってそんな物を思いつくんだよ。
本気かよ?」
 アスランは、頭を抱えながら言った。
「だめ?
かわいいと思うんだけどな」
 キラは、自分のセンスを疑った。
「確かにかわいいと思うよ。
そんなの本当に自分で作れると思ってるのか?」
 アスランがキラの肩に手をのせて確認した。
瞬間キラの体中から嫌な汗がどっと湧き出た。
「そうだろ。
掌くらいの大きさで掌や肩に乗って首を傾げて鳴いて飛ぶんだろ?
俺にだって簡単じゃないぞ。
それがマイクロユニットが苦手なキラに2週間で作れるのか?」
 アスランの言葉にキラの魂は、肉体を離れる寸前だった。
「キラ、学校の課題なんだ。
条件さえ満たしていればいいんだ。
もっと簡単なものにしようぜ」
 アスランは、もっとスペックダウンな物を要求したがキラの頭の中にあるかわいらしい鳥型ロボットを捨てることができなった。