二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

宇宙に虹、大地に黄昏

INDEX|15ページ/35ページ|

次のページ前のページ
 

「今回はジェガン用のものしか持ってこなかったけどさ、一部のパーツとライフルは流用できるはずだよ。リゼルはジェガンと互換性があるからね」
その情報は初耳であったから、年の功には勝てないという言葉が頭に浮かんだ。
もちろん、本人に言えるわけはない。フォルティスの性格があれば尚更だ。
「にしてもさ、なんでクロノグラフなわけ?」
カサンドラは新生されたチームの名前が釈然としないようで、名付け親であろう人物に迫った。
フォルティスは痛いところをつかれたと、苦いものを噛む思いをした。
「ただの趣味ですよ・・・他になくてね」
「ああ・・・!なんかいっぱい集めてそうだもんね」
カサンドラは、フォルティスの黒髪をもった若い相貌を観察し、納得顔を見せた。
(いかにもステレオタイプな考え方だな・・・)
彼女の無神経な態度に唾棄したい気分に陥ったが、不服な表情を形成するのは嫌だった。
彼女と同列には並びたくないのである。
「残念ながら、違います」
フォルティスには、他に思い入れのあるものなどなかったから、ゲン担ぎという
意味でも、クロノグラフという名前を選んだのだった。
つまり、半ば消去法で決めたのである。
こういう後ろめたさは、口外できるものではない。
フォルティスは収容作業を言い訳に、カサンドラから逃げようとした。
その空気に鋭いらしいカサンドラは、レインズに報告に行くと言いだしたので、快く見送ってやったのである。
作品名:宇宙に虹、大地に黄昏 作家名:アスキー