宇宙に虹、大地に黄昏
生活が落ち着きをみせる頃には、ネオジオン抗争があったとされるインダストリアル7宙域にも立ち寄った。
同じサイドということもあり、手始めに資料を収集するのに適任だったのだ。
いざその空間へと接近すれば、現実離れした態様を実見することになった。
空間の重苦しさに縛られながらも、いつのまにか放棄されたモビルスーツを数え始めていたのに気づいて、感覚の鈍りを自覚してしまった。
それは無情なことなのだが、その程度の遊び心を持たなければ精神的に参ってしまうところであったということだ。
その数は実に10機ほどで、フォルティスは輸送機のレンタル代を返すためにも、
これを少し回収することにしたのである。
しかし、輸送機に積載できる数は1機が限度であったため、珍しいと感じる機体を
選んだのだ。
つまり、これがフォルティスの乗機である。
作品名:宇宙に虹、大地に黄昏 作家名:アスキー