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清川@ついった!
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アイスクリーム・マジック

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部屋は少しづつ明るみ始めていた。カーテンの隙間から冬の日差しが筋になって伸びている。酒臭い息とバニラとイチゴの混じった匂いがする。ドアを開けた時に入って来た冷たい空気は暖房に暖められて、少し暑いぐらいだった。
イチゴのアイスの残りと格闘する雷蔵の手から、カップを取ると残りの一滴と言っていい程しかアイスは残されていなかった。
「少しは、俺の分を残す気は無いの?」
「こっちは来てやったんだから、アイス二個分の価値は有るさ」
「迷わなかった理由はそれか、」
「最初から、二つ食べる気だったからね」
雷蔵の勝ち誇った目が向けられる。頬にイチゴアイスが付いていた。三郎は、全然かっこ良くないし、それに勝ち誇る事じゃないし、と思ったが、言わなかった。
既に雷蔵は、一個目のバニラの残りと格闘し始めていた。三郎は、残ったイチゴアイスを器用に、全部飲み干した。アイスの原液は眉を顰める程、甘い。