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宇宙に虹、大地に黄昏 2巻

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「まあでも、こちらに敵意はなさそうなのはわかったよ。2人の問題に、大人が首を突っ込むのは余計だしな」
「そう言ってもらえると、助かります」
久しぶりに物分かりのいい人間に会って、大人になったからといって、何でも受け入れられるものではないと痛感した。
「今日はこれで終わりにするが、機体のチェックと、お前達の処理が決まるまでは、しばらくいてもらう。5ブロック先のホテルをとらせるよ。ブカレストというところだ」
「この基地でなくていいのですか?」
「子供の方は女だろう?年端のいかない女を基地におけると思うか?」
「確かに、お互い余計な気を遣うか・・・。感謝します」
「明日は迎えのものを向かわせるよ。明日で大丈夫か?」
「明日にします。ぼくらは、疑われている側ですから」
「結構だ。10時頃に電話するからな」
フォルティスが頷けば、ドアの近くにいた女性士官《ウェーブ》が退室を促して、ジープ型の軍用車両まで案内してくれた。
兵士が開けてくれたドアの後部座席にはルミナの姿が見えて、一先ずの心配は消えていった。
何かされたか訊きたかったが、運転手の耳もあるし、自分から話しかけるのは難しかったから、ただ黙って身を落ち着けた。
公式な聴取はされていないだろうという、漠然とした自信があったからでもある。
(あの男は、約束を破れない人間だな・・・不器用で誠実なんだ・・・)
これは、正しい。