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宇宙に虹、大地に黄昏 2巻

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フォルティスは街に出た。
ホテルでシャワーを浴びた後の夜気は、心地がよかった。
疲れは薄々かんじていたが、何も知らないままというのは怖かったから、少しの散歩をするのだ。
尾行をされている可能性は捨てきれないが、別にやましいところがあるわけではない。
そして、夜に人々が集まるであろう、路地へと流れた。
狭く薄汚れた道は、若いフォルティスにとって苦手な地域だった。
若者がみな、路地が苦手とは言えないが、その空間は大人に占拠されて、日々の鬱憤や隠す気のない商売気質が横溢しているのだから、居心地の悪さをかんじる者は多いのだ。
ここは清閑な区域と動的な空間を併せ持つ路地であったのだが、大人たちがフォルティスを見る目は、どれも同じだった。