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クロノ・トリガー『全体的にハリウッド映画を意識したもの』

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目の間に空間が揺らいでいる事に気付く。

タイムゲートの特徴に似ている。

ルッカに預かったままのゲートホルダーを使い二人は次元の穴へと飲み込まれた。

 

 

 

 

 

ー未来ー

王とマールはDC2300年の世界に来ていた。

 

 

ゲートから出た先で2人は世界を見回した。目に飛び込むものは一面コンクリートの残骸。

 

ビルや街の亡骸といえるような死んだ都市の地平線が見えた。

 

眼前に広がる文明の墓と、砂の大地の地平線がある。

 

鳥は1羽すら見えない。緑もまったくない

 

ここがもし自分達の未来だとしたら、人類は滅んだということかもしれない。

 



未来のマール親子

北に30分程歩く。

体力的な事を考えると、これ以上進むの危険かもしれない。。大臣が用意してくれた荷物に数日分の食糧はあるが、この世界でもし食物が手に入らないなら元の時代に戻るしかない。

 

自宅には人間に成りすました魔族ばかり。門への出入り口も魔族に監視されているはず。戻るにしても大きな危険を伴うだろう。

 

いくら歩いても景色は変わらない。荒廃した世界が地平線に広がっているだけ。

これ上進んでも意味がない。

戻ろうとしたとき、後ろから声をかけられた。振り返ると目に飛び込んだのはロボットだった。

 

 

 

「ワタシとスピード勝負、シマショウ!」

 

 

 

ロボットはスピード勝負を持ちかけた。

 

よく見ると、遠くの方から他にもロボットが駆け寄ってくる。

 

ロボット達は車を抱えてやってきた。

 

 

 

ロボット「スピード勝負、あなたが勝ったら、車あげる」

 

 

マール「負けたら?」

 

 

 

ロボット「スピード勝負、あなたが勝ったら車あげる

 

 

 

マール「このロボット…壊れてるのかな?

 

 

 

レースをしたいロボット達。遊びたいのに可哀想。というマールの意向で父王は勝負する事に。

 

「パパがんばれー!」 

 

今にも壊れそうなボロ車。なぜ、ロボット達はこんな訳の分からない遊びをやるのだろう。

 

ロボットが乗ってる車はもっとボロ車だった。ハンデのつもりだろうか?

 

微かに見える道路跡をただひた走るレース。そもそもどこがゴールか教えて貰ってない。

 

 

本当になにもない世界だった。

 

 

 

核戦争が起きたとしても、こうはならないだろう。原爆が落ちた広島だって原爆ドームは残っている。

 

 

あるのは瓦礫しかない。建物らしきものは見当たらない。

 

山には木すら生えてない。

 

ガス欠の予感がしてマールの元に戻った。

 

ロボット達も戻ってきた。

 

再勝負の申し込みを繰り返してきたが、、勝負を断っても、ついてくる。

 

 

王はマールを車に乗せ、ゲートのあった場所へ戻った。

 

 

元いた場所の地面。砂に隠れて気付かなかったが、地下に繋がるハッチの様なものを幾つも見けた。

 

 

ハッチを開けて中を覗くと、白い物が山積みになっていた。

 

何かの資材かとハシゴを降りてみると、白骨化した遺体の山だった。

 

 

そこはある種の核シェルターの様なもので、人々が避難生活をしていた名残りだったのだろう。食料が尽きて人々は餓死したと思われる。

 

他にもハッチも開けてみたが、どれも同じで、この時代の人々の遺体が散乱していた。

 

 

この時代では人は生きていない。2人が諦めたとき、異音のするハッチを見つけた。

 

 

 

中はベルトコンベアーが流れるロボットの工場だった。

 

 

ハッチを開けて階段を降りるとコンピューターの端末があるが操作しても使い方が分からない。

 

端末にエラー画面が現れブザーが鳴る。突然、けたたましいサイレンがなり、侵入者を排除する為のロボットが襲ってきた。

 

 

 

ロボットはレーザービームを二人に向けて攻撃してきた。

 

当たれば火傷では済まされない。

 

 

急いでその場から離れ、ハッチを閉めた。

 

 

二人はまた別のハッチを開けたが、そこは大丈夫だった。遺体もなく、襲ってくるロボットもいない。奥に進むと、コンピュータールームを見つけた。

部屋には動かないロボットが一体転がっている。

 

二人は操作してコンピューターの画面を開いた。

 

 

データベースノアXYという画面が表示された。

 

「私はデータノアXY、データベースに情報をインプットする場合は画面のXをタッチし、。 データベースにから情報を引き出したい場合Yをタッチしてください…

 

 

「これは情報端末みたいね。今、歴何年かな?

 

 

ノア 「現在、西暦2300年です」

 

 

二人は荒廃した世界の原因を調べた。

 

600年に魔族が召喚魔法にて破壊神ラヴォスを呼び出したというものだった。ラヴォスは千年以上地球の中に眠り続けて、ある時、目覚めて世界を破壊したというものだった。

 

 

「ラヴォスって何なの? 人はいないの?」

 

 

ノアにより分かったのは

 

ラヴォスのサイズ。直径1km、推定50万トンの特異生物であること。

 

ラヴォスは1999年に大地震と共に地中から這い出て、天に向かって光を放った。

その光は天から降り注ぎ、世界を砂と瓦礫の大地に変えた。光の熱で99%の人々が一瞬で消滅し、残りの1%も殆どが重症になり死に絶え。現在の人口は1010名…。

 

マール「魔族の人口は?

 

ノア「魔族の人口は701人です。

 

 

マール「ノア、魔族ってそもそも一体なんなの?」

 

 

 

「魔族とは人間と共に遥か昔から地上に生息していた生き物。中世期600年代までに人間文明と不毛な戦争を行った後、西側の魔族王フリューゲルスが北西大陸ギリイス首都を制圧すると人間との共存を始めました。」

 

『私達、魔族に狙われてるの。身を守る為の役立つ情報ってないの?』

 

マールは魔族の弱点情報を手に入れた。

 

 

ー魔族の弱点ー

 

 

1、中世紀頃の魔族は総じて知能の低い者が多く、挑発等で冷静さを失うと行動に大きな隙が生じる。

 

2、人間に聞こえない特定の周波数帯の音が苦手な種族が多く、音波攻撃が有効。

 

3、多くの種は寒さに強い一方で熱に弱い。(化石調査から氷河期に人類文明が衰退している隙に縄張りを広げたとされる。)

 

4、忍耐力がない。酸欠や水により呼吸を奪えると効果的

 

5、魔族を弱らせる伝説の剣、グランドリオンを使う。(詳細不明)

 

 

 

マールが端末にかじりついていると、父が声をかけた。

隣の部屋がおかしいという。

見ると地面に変わった図形の紋様が描かれている。

その紋様はゆらゆらと動いている。

 

紋様の上にタイムゲートが存在していた。