スマホを持つクロノ、改稿
スマホを持つクロノ、改稿
作者:クロノファン2020
原作:クロノトリガー
タグ:R-15 残酷な描写
消えてしまったマールを追って転送装置で飛ばされた先は、どこともわからない森の中。
クロノは青色の小さい禿げたオッサン、ジャリー三体に襲われた。
「な、なんだこの生き物は!?」
この物語は原作とは大きく異なる。クロノは魔物を人生で一度も見た事がない。剣道をたしなむものの、武器は装備しておらず、装備してるいるものといえばスマホくらいである。クロノは普通の現代っ子であった。
1 / 5
〜トルース村の裏山〜
(まさかマールも襲われて?
だとしたらマールは走ってにげた?)
クロノは魔物から逃げた。
(マールはどこにいるのだろうか?)
山からはガルディア城が見えた。
方角的に山を降りれば千年際会場敷地の裏側に出る位置のはず。この位置ならマールも道に迷う事もないだろう。
しかし、見えない。千年際会場もリーネの鐘もない。
町の風景が現代と比べて見すぼらしい。
大昔にある様な水車小屋や牧場、井戸。
まるで過去にタイムトラベルしたかの様な光景。
建ち並ぶ民家。人の出入りの激しい建物に目がいった。
クロノはその建物に入った。人々は一斉にこちらを見た。
〜トルース村の宿屋〜
原作においてトルースの宿屋では物語の重要な話が聞ける。
宿屋の1階の酒場では、さらわれてしまった王妃の話が聞ける。兵士と会話してるとフラグかたち、冒険家のトマが現れる。トマに1杯おごると西にできたマノリア修道院が怪しいという情報が手に入る。
この物語においては少し状況が違う。
兵士「ついに行方不明だったリーネ様が見つかった。さあ、飲むぞー!」
リーネとそっくりなマールを見間違え、リーネの捜索が打ち切られた。
兵士は仕事が終わった安堵から昼間から酒を飲んでいた。
クロノは酒場のマスターにスマホに映るマールの写真を見せた。
「この女性を知りませんか?」
酒場のマスターはスマホを見るなり恐怖に顔を歪ませ、声を荒げた。
「ま、魔族!? お前、魔術で人をこの板の中に閉じ込めたな!」
クロノにはサッパリ意味が分からなかった。
魔族?魔術? 何を言っているのこの人は?
原作においてマノリア教会の中では人間に成りすました魔族がいた。この物語では人間に成りすます魔族について、人々は大きな恐怖を感じて生きている。クロノの赤い髪色、現代的な変わった服装。それを見て、周囲の人々はクロノを警戒していた。
酒場のマスターは警笛を吹いた。笛の音が鳴り響き、外から中から男達がぞろぞろと現れた。どの男達も農機具や剣を持ち、クロノに敵意を向けている。
「みんな取り押さえろ!」
○
クロノはロープでグルグル巻きにされ、納屋に放り込まれていた。
口も聞けない様にされる。
「これで大丈夫だろう―」
呪文の存在。村人は魔族が術を唱えて魔法を使うことを警戒していた。
外では人々が「魔族が街に現れた!」と騒がしくしている。
「私に殺させろ!」
家族を魔族に拉致された者や、子供を魔族に食べられた者の声。復讐に取り憑かれた者達がクロノの命を狙っていた。
クロノに槍を向け、監視する男が2人。
しばらくすると、ギシギシという音が迫ってくる気配がし、監視する男と入れ替わる様に鎧姿の男が納屋に入ってきた。
男はクロノのスマホを手に持っている。
「おい、魔族! これは一体なんなんだ? 人をこの中に閉じ込めたのか?」
クロノは首を横に振って「違う」意志を表明した。
クロノは写真の撮影のやり方を教えようと、手招きしようとしたが…
「まさか、これを渡せというのか? 渡した途端、私を板の中に封じ込めるつもりだろう!」
男はクロノに剣を当てた。
「正体を表わさないと今すぐに、殺す。」
「いや、直ぐには殺さん。散々痛い目に合わせて…」
男は剣をクロノの首に強く押し当てた。
その時、外が騒がしくなる。
第2話
納屋の戸が勢い良く開き、ドレス姿の女が現れた。
「この者は魔族ではありません!」
女が言うと、男は跪き、外にいる兵士や町人も膝ずいた。
兵士
「王妃様、恐れながら、この者はこのような不可解な物を所持し…
王妃
「それは魔族がこの者に与えたもの。この者を罠に嵌めようとせんとしたのです。」
王妃
「この者は王宮の大切な従者、この者を即刻開放せよ。それからしばし、この者と2人になりたい。席をはずせ!
兵士は踵を返し、納屋から離れた。
しばらく、沈黙し、王妃は突然、腹を抱えて笑いだした。
「クロノってば顔が面白いー!」
鳩が豆鉄砲を食らった顔をしていたクロノ
「私だよ。マールだよ。」
「おかしいよね〜。私、この街に来て、いきなり王妃に間違われて無理やり王宮に連れていかれて、ドレス着させられて…
そしたら赤い髪をした魔族が出たって街で大騒ぎになってるって話を聞いて、私すっ飛んできたの。
私、一方的に間違われたんだから、ちょっとくらい王妃に成りすましてもいいよね。」
クロノは魔族に間違われて殺されそうになった。魔族について疑問が晴れなない
マール
「私もあんまり良く判らないのだけど…
とにかくここで長話するのあれだし、王宮に行こう。」
クロノ達は馬車に乗り、ガルディアの森を抜けていった。
〜王妃の部屋〜
マールは400年前、日付7月1日のリーネの日誌をクロノに見せた。日誌には魔族の脅威に晒されている国の情勢が書かれていた。
一年前から魔族との大規模な戦争が続いていて多くの死者を出している等が書かれていた。
マール
「私達が知っている歴史には魔族なんて存在しない。だからきっとここはガルディアに似た異世界なんだと思う。」
マール
「クロノ、大丈夫だよ。きっと天才ルッカが助けに来てくれるよ。
「でも、またクロノみたいに町の人達に捕まったら大変だから。私達が飛び出してきた山に戻ってみよう。ルッカを待っていようよ。」
マールがそう言って外に出ようとした瞬間、光り包まれ消えた。
クロノは夢でも見ているのかと思い込み、ベットに座り横になった。
安定しない思考を物思いにふけることで解消しようとした。
異世界に来てマールが消えた。
タイムスリップしてマールが消えた。
王妃と間違われてマールが消えた。
本物の王妃は一体何処に行ったのだろうか?
作者:クロノファン2020
原作:クロノトリガー
タグ:R-15 残酷な描写
消えてしまったマールを追って転送装置で飛ばされた先は、どこともわからない森の中。
クロノは青色の小さい禿げたオッサン、ジャリー三体に襲われた。
「な、なんだこの生き物は!?」
この物語は原作とは大きく異なる。クロノは魔物を人生で一度も見た事がない。剣道をたしなむものの、武器は装備しておらず、装備してるいるものといえばスマホくらいである。クロノは普通の現代っ子であった。
1 / 5
〜トルース村の裏山〜
(まさかマールも襲われて?
だとしたらマールは走ってにげた?)
クロノは魔物から逃げた。
(マールはどこにいるのだろうか?)
山からはガルディア城が見えた。
方角的に山を降りれば千年際会場敷地の裏側に出る位置のはず。この位置ならマールも道に迷う事もないだろう。
しかし、見えない。千年際会場もリーネの鐘もない。
町の風景が現代と比べて見すぼらしい。
大昔にある様な水車小屋や牧場、井戸。
まるで過去にタイムトラベルしたかの様な光景。
建ち並ぶ民家。人の出入りの激しい建物に目がいった。
クロノはその建物に入った。人々は一斉にこちらを見た。
〜トルース村の宿屋〜
原作においてトルースの宿屋では物語の重要な話が聞ける。
宿屋の1階の酒場では、さらわれてしまった王妃の話が聞ける。兵士と会話してるとフラグかたち、冒険家のトマが現れる。トマに1杯おごると西にできたマノリア修道院が怪しいという情報が手に入る。
この物語においては少し状況が違う。
兵士「ついに行方不明だったリーネ様が見つかった。さあ、飲むぞー!」
リーネとそっくりなマールを見間違え、リーネの捜索が打ち切られた。
兵士は仕事が終わった安堵から昼間から酒を飲んでいた。
クロノは酒場のマスターにスマホに映るマールの写真を見せた。
「この女性を知りませんか?」
酒場のマスターはスマホを見るなり恐怖に顔を歪ませ、声を荒げた。
「ま、魔族!? お前、魔術で人をこの板の中に閉じ込めたな!」
クロノにはサッパリ意味が分からなかった。
魔族?魔術? 何を言っているのこの人は?
原作においてマノリア教会の中では人間に成りすました魔族がいた。この物語では人間に成りすます魔族について、人々は大きな恐怖を感じて生きている。クロノの赤い髪色、現代的な変わった服装。それを見て、周囲の人々はクロノを警戒していた。
酒場のマスターは警笛を吹いた。笛の音が鳴り響き、外から中から男達がぞろぞろと現れた。どの男達も農機具や剣を持ち、クロノに敵意を向けている。
「みんな取り押さえろ!」
○
クロノはロープでグルグル巻きにされ、納屋に放り込まれていた。
口も聞けない様にされる。
「これで大丈夫だろう―」
呪文の存在。村人は魔族が術を唱えて魔法を使うことを警戒していた。
外では人々が「魔族が街に現れた!」と騒がしくしている。
「私に殺させろ!」
家族を魔族に拉致された者や、子供を魔族に食べられた者の声。復讐に取り憑かれた者達がクロノの命を狙っていた。
クロノに槍を向け、監視する男が2人。
しばらくすると、ギシギシという音が迫ってくる気配がし、監視する男と入れ替わる様に鎧姿の男が納屋に入ってきた。
男はクロノのスマホを手に持っている。
「おい、魔族! これは一体なんなんだ? 人をこの中に閉じ込めたのか?」
クロノは首を横に振って「違う」意志を表明した。
クロノは写真の撮影のやり方を教えようと、手招きしようとしたが…
「まさか、これを渡せというのか? 渡した途端、私を板の中に封じ込めるつもりだろう!」
男はクロノに剣を当てた。
「正体を表わさないと今すぐに、殺す。」
「いや、直ぐには殺さん。散々痛い目に合わせて…」
男は剣をクロノの首に強く押し当てた。
その時、外が騒がしくなる。
第2話
納屋の戸が勢い良く開き、ドレス姿の女が現れた。
「この者は魔族ではありません!」
女が言うと、男は跪き、外にいる兵士や町人も膝ずいた。
兵士
「王妃様、恐れながら、この者はこのような不可解な物を所持し…
王妃
「それは魔族がこの者に与えたもの。この者を罠に嵌めようとせんとしたのです。」
王妃
「この者は王宮の大切な従者、この者を即刻開放せよ。それからしばし、この者と2人になりたい。席をはずせ!
兵士は踵を返し、納屋から離れた。
しばらく、沈黙し、王妃は突然、腹を抱えて笑いだした。
「クロノってば顔が面白いー!」
鳩が豆鉄砲を食らった顔をしていたクロノ
「私だよ。マールだよ。」
「おかしいよね〜。私、この街に来て、いきなり王妃に間違われて無理やり王宮に連れていかれて、ドレス着させられて…
そしたら赤い髪をした魔族が出たって街で大騒ぎになってるって話を聞いて、私すっ飛んできたの。
私、一方的に間違われたんだから、ちょっとくらい王妃に成りすましてもいいよね。」
クロノは魔族に間違われて殺されそうになった。魔族について疑問が晴れなない
マール
「私もあんまり良く判らないのだけど…
とにかくここで長話するのあれだし、王宮に行こう。」
クロノ達は馬車に乗り、ガルディアの森を抜けていった。
〜王妃の部屋〜
マールは400年前、日付7月1日のリーネの日誌をクロノに見せた。日誌には魔族の脅威に晒されている国の情勢が書かれていた。
一年前から魔族との大規模な戦争が続いていて多くの死者を出している等が書かれていた。
マール
「私達が知っている歴史には魔族なんて存在しない。だからきっとここはガルディアに似た異世界なんだと思う。」
マール
「クロノ、大丈夫だよ。きっと天才ルッカが助けに来てくれるよ。
「でも、またクロノみたいに町の人達に捕まったら大変だから。私達が飛び出してきた山に戻ってみよう。ルッカを待っていようよ。」
マールがそう言って外に出ようとした瞬間、光り包まれ消えた。
クロノは夢でも見ているのかと思い込み、ベットに座り横になった。
安定しない思考を物思いにふけることで解消しようとした。
異世界に来てマールが消えた。
タイムスリップしてマールが消えた。
王妃と間違われてマールが消えた。
本物の王妃は一体何処に行ったのだろうか?
作品名:スマホを持つクロノ、改稿 作家名:西中