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クロノブレイク『クロノ・トリガー』

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少女は戦闘態勢に入り、蹴りを手首に攻撃し、親子を追っ払った。

 

「あのまま帰してもいいのか? あの親子、人を呼んでくるぞ」

 

「そうだよね…。でも親子連れだし、あまり酷いことはしたくないし…」

 

居場所がバレたから魔族狩り目的の人間達が押し寄せてくる。どこか逃げられる場所はないのか?

 

「東の大陸に魔族達が住む村があるという噂を聞いたけど、でも私、泳ぐの苦手だし…」

 

ジャキは少女を抱えて空を飛んだ。

 

 



最果てのゲートから1050年。ジャキはふと立ち寄った店でビネガーに似た少女がレストランでウエイトレスをしているのに気付いた。

 

400年の間に何があったのか判らないが魔族への偏見は無くなっていた。

 

ウエイトレスがジャキを見て話しかけた。絵の中の人にそっくりだとという。

 

ウエイトレスによると、昔、一族祖先を守ってくれた魔族がいたという。先祖は助けてくれた恩人を忘れない様にと絵を書いたという。その絵は代々伝わり、今でも家に飾ってあるという。

 

ジャキは自分とそっくりなその絵を見せてもらった。

 

絵には少ないが魔力が残っていた。400年前に助けただろう少女の気配。

ジャキはしばらくその絵を眺めた…

 

 

 

古代ダルトン王国

サラを助けた後、古代ジールの行く末がどうなったのかを確認に向かったジャキ。

 

崩壊した筈の天空都市は再建され新たな国王はダルトンになっていた。

 

天空都市の動力源は太陽石である。崩壊と共に海に沈んだものを回収し、再運用していた。

 

相変わらず魔力無き人間は差別され、地の民と天の民は別けられていた。

 

太陽石の仕組み上、太陽に近ければ近い殆、エネルギーが得られる。ダルトンは事業拡大の為に、天空都市を遥か上空、成層圏まで登らせた。

 

空気の薄さの問題は都市にバリアを張り空気を溜め込む事で解決された。

 

ラヴォスの光で古代人の多くが死滅し、天空都市の住人は少数だった。皮肉な事に太陽石のエネルギーは多く余り多様な用途へと使う事ができた。

 

無重力の宇宙空間にまで出てしまうと、大陸の重さを支えるエネルギーは不要になり、代わりに宇宙空間の絶対0度に対する気温調節にエネルギーを割り当てる様になる。

 

ダルトン王国はエネルギー不足を回収する為、太陽へより近づいていった。

 

こうして魔法が使える古代人は地球からいなくなり、魔力の無い人間と、生まれたばかりの魔族達が繁栄した。

 

 

 

〜原始時代について〜

 

慈悲深さを知ったラヴォスは、自分のせいで恐竜人が絶滅した事を悔やんでいた。

氷河期が来る前に、恐竜人をタイムマシンに乗せ、未来へ連れて帰る計画をたてた。

 

ラヴォスとその研究者達は恐竜人をどうやって管理するかを悩んだ。

教育や職業を割り当てるにしても、課題は多くある。

ひとまず、軍人として雇い、国の防衛に当たらせる事にした。

 

天空都市を浮かせる機械。そこを壊されると困るシステムになっていた。

これまではロボットによるセキュリティシステムを配備していたが、常駐してロボットをメンテナンスする者や非常時に動ける人材がいなかった。

 

地殻に眠るラヴォス達から効率良くエネルギー取り出す為に、掘削作業員も必要だった。

ラヴォスを目覚めさせない様に監視したり、部外者を排除する為の人材が必要だった。

恐竜人にそれらの仕事を与える為、ラヴォスは奮闘した。

 

 

 

〜DC600〜

ジャキはタイムマシンにて、中世の世界を見てまわった。

 

ソイソーはデナドロ山で修行をしていた。

グランとリオンの精霊に戦いを挑み鍛錬していて、デナドロを住処にしている魔族はソイソーの剣技に憧れを持ちソイソーに弟子入りしていた。

 

マヨネーはパリポレの村で人間に化けて男をはべらせていた。

 

ビネガーは人材集めの為、二人を誘うが、二人は人間との争いに興味を示さなかった。

 

落ち込んでいるビネガーにジャキは声をかけた。

 

「お、お前はまさかジャキか?」

 

ビネガーの視点においてジャキは突然消えた存在。20年間行方不明扱いにされていた。

 

「一体今までどこに…。いや、それより20年も経っているのに姿が変わってない??」

 

「とにかく、戻ってくれたのだな。さあ、一緒に人間界に攻め込もうではないか!」

 

「え! 断る!? 突然居なくなって申し訳ないから、挨拶だけはしとこうと思ってやってきただと!?」

 

「恩知らずがー!」

 

ビネガーはキレてジャキを襲ったが、返り討ちに。

 

ジャキ「いい忘れたがオレは人間だ。魔法が使える少し変わった人間なんだ。人間を甘く見ない方がいいぞ…



 

ビネガー「人間…に負けたのか? 私は…

 

ジャキ「人間に勝てないのに人間界に攻め込むつもりなのか?」

 

ビネガー「人間支配は魔族の悲願。諦めるつもりはない」

 

ジャキ「ならなぜ力ずくで従わせないのだ? お前は今、私を力ずくで従わせようとした。あの二人に戦いを挑んで従わせればいいだろう?」

 

ビネガー「ソイソーとマヨネーの事か…。アイツらは強い。まともにやりあえば私も向こうも無事では済まないだろう」

 

ジャキ「…お前の野望とはその程度なのか…

 

ビネガー「何が言いたいのだ?

 

ジャキ「私に戦いを挑んだのは、私を下に見ていたからだろう? 下にいる者にしか戦いを挑まないのなら、自分より強者が現れたらお前は部下を見捨てて逃げるのではないか?」

 

「お前なら部下を見捨てる様な者の下に就きたいと思うか?」

 

ビネガーは気付いた。弱い者にしか戦いを挑まない腰抜けなんかに部下はついてこない。

 

ビネガーはソイソーに戦いを挑んだ。

 

ソイソーの攻撃にバリアを張る。

 

ビネガーはバリア中は動けなかった。ソイソーはビネガーを無視した。

 

ビネガーが骸骨兵士を操り戦いを挑んだ。

 

骸骨を操っている間はバリアができなかった。

 

ソイソーはその隙をついてビネガーを倒した。

 

ビネガーは一旦ソイソーを諦め、マヨネーを狙ったが、精神攻撃で混乱させられて相手にすらならなかった。

 

ジャキはビネガーの戦いを見届けていた。

 

 

ビネガーは何度も戦いを挑んでは負ける日々を繰り返した。

 

ソイソー「ビネガー! お前しつこいぞ! 諦めない根性は称えるが、礼儀しらずだそ。」

 

マヨネー「あんたもう私のストーカーやめなよ。あたしは誰にも従わないんだから!」

 

 

ある時、ビネガーは提案した。

 

「ソイソーよ…。強い剣士と戦いたいのであれば、山に篭もるよりも、人間と戦って名を上げた方がいい。向こうの方から強い剣士がやってくるぞ…」

 

ある時、ビネガーがマヨネーに提案した。