ギャグ クロノトリガー
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まじめとギャグのサンドイッチ
クロノはメニュー画面を開いて青銅の刀を装備した。
ボッシュいわく、もっと強い武器、デーモンキラー(魔生物に有効)等が作れるらしいが、諸事情もろもろで家賃光熱費が払えない程お金に困ってるそうで剣を作る材料が買えないらしい。
年配にも関わらず貯蓄がなく生活苦。クロノは同情し、ジナから貰ったお小遣いと貯金を全てを貢いでしまった。
ガルディア本土のモンスターは国の治安部隊が一掃してくれているから雑魚しかいない。こんな立派な武器、重たいだけで持っていても宝の持ち腐にしかならないだろうが、いざってこともある。
敵はモンスターだけとも限らない。マールをナンパする野郎共を威嚇するには丁度いい武器になりそうだ。
クロノはさながら女性を守るナイトの気分。今日出会ったばかりになのに彼氏気どり。クロノはブサメンでモテナイ人生を歩んでいた。マールに逆ナンされて調子こいて財布の紐がゆくなっている。
マール「おじいさん、どうしてそんなに貧乏なの?」
ボッシュ「ワシは時空の裂け目に巻き込まれてタイムスリップしてきたんじゃ。だから何も持ち合わせがないんじゃ」
マール「おじいさん、ギャグのセンスないね…」
ボッシュ「本当じゃよ? ワシがいた時代は人が魔法が使えるのが当たり前じゃったんじゃよ?」
マール「ウッソだー! じゃあ、何か見せてよ、
ボッシュは空に浮遊してみせた。
ボッシュの周りに見物人が集まってくる。
ボッシュは右手に炎、左手に氷を出して合掌し、煙をモクモクと漂わせた。
ボッシュ(いかんいかん、ついうっかり見せびらかしてしもうた。この時代、魔法が使える人間なんていないのに。捕まって人体解剖されたら、たまったもんじゃないわい。)
ボッシュ「はい! まじっくショーおわり!」
マール「なーんだ。やっぱりタネが在るんだー。」
○
クロノはタイムゲートに飲み込まれたマールを追った。
トルース村の裏山にて、ジャリー青が三体現れた。
クロノの眼前に戦闘ウィンドウが開いた。
【たたかう】【技】【アイテム】の選択ができるが、ウィンドウに無い選択肢として【逃げる】コマンドもある。
殆どの敵は交戦的だが敵意がない事を示せば大胆まるく収まる。クロノは無益な戦いを避け、逃げ出した。
恐らくマールもジャリーから逃げたのだろう。無益な殺生をやる様な女性だったらエスコートする気はさらさらなかったクロノ。急げばまだ間に合うかもしれない。マールを追いかけて山を降りた。
山を降りるとクロノ視点は上空から始まる。これはワールドマップ現象と呼ばれるシステム。
このワールドマップ現象の良いところは三次元では見えない建物の裏が見えることである。
故にクロノは一瞬でこの世界が今までいたガルディアの世界とは異なると気付いた。千年祭会場が見当たらない。
自分の家も見当たらない。空気からして見た事ない世界。急に心が寂しく不安になりBGMが変わった。
クロノは音楽の悲しみ合わせて前を向き歩いた。
村で聞き込みをするとここが400年前の世界であることは理解した。それを踏まえて、マールは一体何処に行ったのだろうかと疑問したクロノ
「あんちゃん、立派な刀持ってるね。もしかして、あんちゃん王宮の人なのかい?」
村人によると、先程、武装した兵士達がリーネ王妃をガルディアまで護衛する姿を見かけたという。王妃は自身をリーネではなく人違いだと言い張っていたそう。
クロノは念の為、王妃の容姿を聞いた。ポニーテールに白いパンツ姿。マールはリーネ王妃に間違われて王宮に連れて行かれたのかもしれない。
○
「探しましたぞリーネ様。散歩の途中で護衛の目をかいくぐり逃げる等、お転婆が過ぎますぞ。大臣も王様もとても心配しておられます。」
「しかも、ドレスを捨てて町人に成りすますとは…。王族の権威をなんと心得ているのですか、ばあやはそんな風に王妃様を育ては覚えはありませぬぞ…
侍女はドレスを無理やりマールに着させた。
マールは気付いたら王宮の門の前にいた。
人違いだと説得する気力はなかった。リーネは400年前の王妃。マールはタイムスリップしている現象を受け止めるので精一杯だった。夢を見ているのだろうか、助けは来るのか、帰れるのか。思考を回している間にリーネとして王に挨拶する羽目になる。
「し、心配かけてごめんなさい。」
ガルディア21世はマールの手を優しく握ると椅子に座らせた。
「とにかく何事もなく無事で良かった。護衛の監視が気になる気持ちは判らぬではないが、そなたは大事な私の人。危ない真似はもうしないでおくれよ…
○
王は公務の為、自室へと戻っていった。
門の外が騒がしくなる。
クロノがマールを探しにきていた。だが、マールを見てもマールだと気付かない。ドレス姿で髪飾りをしているから気付かないのだろう。マールは王妃の振りをしてクロノをからかってみた。
クロノに寝室に来るように誘った。
クロノは赤面してしどろもどろになる。
だがクロノは寝室の場所を聞いていなかった。間違って王の寝室に向かっていた。
王のいるフロアに来るとイベントが発生した。クロノの視界が右にズレていき、この国の大臣にスポットが当たる。
大臣の独り言が画面のウィンドウに表示される。
「そんな馬鹿な…。戻って来られるはずが…」
イベントフラグ現象に巻き込まれ、クロノは大臣が何かを隠していると気付いた。
クロノは目的のリーネの部屋にたどり着くと、マールは光輝き消えた。
ーカエル視点ー
リーネが忽然と行方不明になり、街で聞き込みをしていたカエル。リーネの部屋から最後に出きたとされる赤髪の男に容疑をかけ追っていた。
ガルディアでは見慣れない赤髪。街では多くの目撃情報が得られた。赤髪と行動を共にしている女もいるという。
二人が教会の方角に向かったという目撃情報を得たカエル。
カエルは木に上り、教会の屋根へジャンプし、2階の窓から侵入した。
二人組を見つける事ができた。しかし今捕まえるよりは、泳がせてリーネの元に案内して貰うのが得策だろう。
二人組はシスターに扮した魔族と戦闘を始めた。
(ほう、若い割になかなかやるではないか…)
カエルはしばし二人の実力を見定めていた。カエルはこの時点で、二人がリーネ誘拐に関わってはいないと判断した。
(しかし、まだ子供だな、詰めが甘い。 トドメを刺し忘れているぞ)
カエルは二人を助ける為に飛び降りた。
ークロノ視点ー
ルッカの考察と、諸事情で敵のアジト、マノリア教会に辿りつくクロノ達。
教会のシスター達は、やましい事があるから襲ってきたのだろうが【逃げる】事ができた。
まじめとギャグのサンドイッチ
クロノはメニュー画面を開いて青銅の刀を装備した。
ボッシュいわく、もっと強い武器、デーモンキラー(魔生物に有効)等が作れるらしいが、諸事情もろもろで家賃光熱費が払えない程お金に困ってるそうで剣を作る材料が買えないらしい。
年配にも関わらず貯蓄がなく生活苦。クロノは同情し、ジナから貰ったお小遣いと貯金を全てを貢いでしまった。
ガルディア本土のモンスターは国の治安部隊が一掃してくれているから雑魚しかいない。こんな立派な武器、重たいだけで持っていても宝の持ち腐にしかならないだろうが、いざってこともある。
敵はモンスターだけとも限らない。マールをナンパする野郎共を威嚇するには丁度いい武器になりそうだ。
クロノはさながら女性を守るナイトの気分。今日出会ったばかりになのに彼氏気どり。クロノはブサメンでモテナイ人生を歩んでいた。マールに逆ナンされて調子こいて財布の紐がゆくなっている。
マール「おじいさん、どうしてそんなに貧乏なの?」
ボッシュ「ワシは時空の裂け目に巻き込まれてタイムスリップしてきたんじゃ。だから何も持ち合わせがないんじゃ」
マール「おじいさん、ギャグのセンスないね…」
ボッシュ「本当じゃよ? ワシがいた時代は人が魔法が使えるのが当たり前じゃったんじゃよ?」
マール「ウッソだー! じゃあ、何か見せてよ、
ボッシュは空に浮遊してみせた。
ボッシュの周りに見物人が集まってくる。
ボッシュは右手に炎、左手に氷を出して合掌し、煙をモクモクと漂わせた。
ボッシュ(いかんいかん、ついうっかり見せびらかしてしもうた。この時代、魔法が使える人間なんていないのに。捕まって人体解剖されたら、たまったもんじゃないわい。)
ボッシュ「はい! まじっくショーおわり!」
マール「なーんだ。やっぱりタネが在るんだー。」
○
クロノはタイムゲートに飲み込まれたマールを追った。
トルース村の裏山にて、ジャリー青が三体現れた。
クロノの眼前に戦闘ウィンドウが開いた。
【たたかう】【技】【アイテム】の選択ができるが、ウィンドウに無い選択肢として【逃げる】コマンドもある。
殆どの敵は交戦的だが敵意がない事を示せば大胆まるく収まる。クロノは無益な戦いを避け、逃げ出した。
恐らくマールもジャリーから逃げたのだろう。無益な殺生をやる様な女性だったらエスコートする気はさらさらなかったクロノ。急げばまだ間に合うかもしれない。マールを追いかけて山を降りた。
山を降りるとクロノ視点は上空から始まる。これはワールドマップ現象と呼ばれるシステム。
このワールドマップ現象の良いところは三次元では見えない建物の裏が見えることである。
故にクロノは一瞬でこの世界が今までいたガルディアの世界とは異なると気付いた。千年祭会場が見当たらない。
自分の家も見当たらない。空気からして見た事ない世界。急に心が寂しく不安になりBGMが変わった。
クロノは音楽の悲しみ合わせて前を向き歩いた。
村で聞き込みをするとここが400年前の世界であることは理解した。それを踏まえて、マールは一体何処に行ったのだろうかと疑問したクロノ
「あんちゃん、立派な刀持ってるね。もしかして、あんちゃん王宮の人なのかい?」
村人によると、先程、武装した兵士達がリーネ王妃をガルディアまで護衛する姿を見かけたという。王妃は自身をリーネではなく人違いだと言い張っていたそう。
クロノは念の為、王妃の容姿を聞いた。ポニーテールに白いパンツ姿。マールはリーネ王妃に間違われて王宮に連れて行かれたのかもしれない。
○
「探しましたぞリーネ様。散歩の途中で護衛の目をかいくぐり逃げる等、お転婆が過ぎますぞ。大臣も王様もとても心配しておられます。」
「しかも、ドレスを捨てて町人に成りすますとは…。王族の権威をなんと心得ているのですか、ばあやはそんな風に王妃様を育ては覚えはありませぬぞ…
侍女はドレスを無理やりマールに着させた。
マールは気付いたら王宮の門の前にいた。
人違いだと説得する気力はなかった。リーネは400年前の王妃。マールはタイムスリップしている現象を受け止めるので精一杯だった。夢を見ているのだろうか、助けは来るのか、帰れるのか。思考を回している間にリーネとして王に挨拶する羽目になる。
「し、心配かけてごめんなさい。」
ガルディア21世はマールの手を優しく握ると椅子に座らせた。
「とにかく何事もなく無事で良かった。護衛の監視が気になる気持ちは判らぬではないが、そなたは大事な私の人。危ない真似はもうしないでおくれよ…
○
王は公務の為、自室へと戻っていった。
門の外が騒がしくなる。
クロノがマールを探しにきていた。だが、マールを見てもマールだと気付かない。ドレス姿で髪飾りをしているから気付かないのだろう。マールは王妃の振りをしてクロノをからかってみた。
クロノに寝室に来るように誘った。
クロノは赤面してしどろもどろになる。
だがクロノは寝室の場所を聞いていなかった。間違って王の寝室に向かっていた。
王のいるフロアに来るとイベントが発生した。クロノの視界が右にズレていき、この国の大臣にスポットが当たる。
大臣の独り言が画面のウィンドウに表示される。
「そんな馬鹿な…。戻って来られるはずが…」
イベントフラグ現象に巻き込まれ、クロノは大臣が何かを隠していると気付いた。
クロノは目的のリーネの部屋にたどり着くと、マールは光輝き消えた。
ーカエル視点ー
リーネが忽然と行方不明になり、街で聞き込みをしていたカエル。リーネの部屋から最後に出きたとされる赤髪の男に容疑をかけ追っていた。
ガルディアでは見慣れない赤髪。街では多くの目撃情報が得られた。赤髪と行動を共にしている女もいるという。
二人が教会の方角に向かったという目撃情報を得たカエル。
カエルは木に上り、教会の屋根へジャンプし、2階の窓から侵入した。
二人組を見つける事ができた。しかし今捕まえるよりは、泳がせてリーネの元に案内して貰うのが得策だろう。
二人組はシスターに扮した魔族と戦闘を始めた。
(ほう、若い割になかなかやるではないか…)
カエルはしばし二人の実力を見定めていた。カエルはこの時点で、二人がリーネ誘拐に関わってはいないと判断した。
(しかし、まだ子供だな、詰めが甘い。 トドメを刺し忘れているぞ)
カエルは二人を助ける為に飛び降りた。
ークロノ視点ー
ルッカの考察と、諸事情で敵のアジト、マノリア教会に辿りつくクロノ達。
教会のシスター達は、やましい事があるから襲ってきたのだろうが【逃げる】事ができた。
作品名:ギャグ クロノトリガー 作家名:西中