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夢 ~シュレーディンガーの猫~

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「お願いしますね。あやめの事……」
『眞衣さん、できっこないんだよ!』
「あなたは、してくれる。あやめの声に、同情した優しい人だもん」
『眞衣さんの記憶は、今度こそしっかりと消すから、だから……本当にごめん。できない』
「あなたを、困らせるつもりじゃなかったの……。ごめんなさい」
『こちらこそ、ごめんなさい。じゃあ眞衣さん、さようなら』
「あやめ……あやめ、あやめ…あやめぇ……、大好きよ……」
『さよなら、眞衣さん』

       5

 目が覚めると、なぜだか私は泣いている……。悲しい気持ちをはっと忘れ去ったかのような異様な気分に浸るのだ。
 なぜ、私は泣いていたのか……。
 そこが肝心な問題でもあった。記憶というには情報が全くないし、最近起こった出来事が引き金を引いているという訳でもなさそうだ。
 それでも、必ず突き止めてやろうという想いに、毎朝同じようにかられるのだ。悲しくもないのに、このまま毎朝泣き続ける事もないだろう。
「おはよう」
「おはよう、あやめ」
 毎朝泣きながら目が覚めるその神秘ともいえる自然現象の原因を、必ず、その答えを私は見つけるつもりでいる。



                                   完























     あとがき

                               タンポポ


 今回は久しぶりに筆を執らせて頂いたのですが、書きたかったのは、超超短編集のSFです。新内眞衣さんが主演という事でやらせて頂きましたが、話がハッピーエンドではない為に、なるだけ、新内眞衣さんの実際の私生活、交友関係、なんかとは引き離した設定にさせて頂きました。どれだけ短くするか、挑戦してみました。いやはや、なんとも難しいですね。
 短編小説家を謳っていますが、今回超超短編ものは難しいのだとこてんぱんにやられました。しかし、私は小説を読めない、好きではない、という方にも読んでほしいので、なんとかこのスタイルで確率していきたいと思います。
 今回は素粒子の勉強をしていて閃いた一作でした。超超短編という形といい、ストーリーといい、気に入っています。
 また、次の作品でお会い致しましょう。タンポポでした。

                              二千二十年九月二日