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原作アレンジ、クロノトリガー

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■プロローグ




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ビネガー
「魔王様ここは…

マヨネー
「なんなのこの一面雪景色は?

ソイソー
「我々はどうなったのでござるか? ラヴォスの召喚は一体…

魔王
「ラヴォスの召喚は失敗に終わった…

ソイソー
「なんと! やはり人間が魔王様の邪魔を!

魔王
「だが、私にとっては嬉しい誤算だ…

ソイソー
「? 

マヨネー
「ねえ? あの光なに?」

マヨネーは天まで届く光柱を指した。

魔王
「あれは…わたしの…故郷だ。 

マヨネー
「故郷? 魔王様は魔王城で生まれ育ったのでは…

ビネガー
「お前達は知らんだろうが魔王様は故郷は別の時代にあると言われておった。魔王様は詳しくは教えては下さらなかったが…


マヨネー
「別の時代? ビネガーちゃん、何訳分からない事言ってるの?

魔王は光の柱へ向かって進み出した。

マヨネー
「ちょっと待ってー、置いてかないで…


魔王
「私は、お前達に…嘘をついていた」

「ラヴォスは魔族に繁栄をもたらすものではない。ラヴォスは私にとって憎き敵だったのだ。
私はラヴォスに復讐をする為にラヴォスを召喚しようとしたのだ。

マヨネー
(あんまり良く分からないけど、魔王ちゃんが恨むくらいに強い存在なんでしょ? 魔族に必要ってことよね?)

ソイソー
「では魔王様はラヴォスを倒そうと思い、召喚を試みた…。しかし、それは失敗に終わり、故郷のある時代へとラヴォスに飛ばされた…
それを魔王様は嬉しい誤算だとおっしゃるには故郷に何かあるのでござるな。

ビネガー
(ラヴォスを召喚して人間を滅ぼすって話は嘘だったのか…。魔族はそれを悲願として魔王様に使えていたというのに!

魔王達は古代ジールの地を訪れた。

入国受付
「随分と派手なコスプレの人達ですね…、やや!魔力値が賢者クラス! これはこれはつゆ知らず、高名な方をお止めして申し訳ありません。どうぞ先に進んでくださって結構です。武器はこちらに提出ください。」

ビネガー
「魔王様、いい加減教えて下さい! 我らはラヴォスが魔族に繁栄もたらすと信じて魔王様に仕えていたのですぞ。なのに我らはラヴォスの生み出したゲートに飲み込まれ、見知らぬ土地へと飛ばされた。魔王様は我らを裏切ったのですぞ。」

ソイソー
「口が過ぎるぞビネガー! 魔王様にも何かお考えがあってのこと!」


魔王は足を止めて山頂の王宮を見上げた。


魔王 
「ビネガー! 私がこの国の王子だと言ったらどうする?」

ビネガー「?

魔王
「私はこの国の王子だった…」

魔王は古代ジール王国の話をした。
自身は元々この国の王子ジャキでラヴォスが暴走して中世時代に飛ばされてきたこと。
その原因を作り出した母親ジールを憎み、今からジールを倒して、王として君臨する計画を話した。

ビネガー
「魔王様は人間だったのですか…」

マヨネー
「えー。人間? ぜんぜん見えない」

ソイソー
「人間であろうとなかろうと、魔王様は魔王様でござる。」

魔王
「私がこの国の王となり、人間を支配する。そこにお前たちも楽園を作るといい。」

マヨネー
「それはいいけど魔王様、この国は日差しが強すぎます。なんとかなりませんか。」

魔王はマヨネーに日差し避けの魔法を使った。

ビネガー
「あ、マヨネーだけずるい! 魔王様わたしにも!」

ソイソー
「できれば拙者にも…

魔王達は空を飛び。王宮を目指した…

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――――――――――――――――――――――――――――

■1話



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千年祭、子供の夏休み期間を含めて凡そ40日続くこの祭典は世界各国から人々が集まってくる。

初日、入場に寝坊したクロノは行列の波に埋もれていた。

各種ブースでは朝の生報道番組のカメラマンやインタビュアーがいて、フラッシュも炊かれていて非常に眩しい。

リーネの鐘。ガルティア建国を記念して作られて以来、1000年もの長い間、形を変えることなく佇む。その鐘は毎日、8時にベルを鳴らし、ガルティアの街に響きわたる。
いつもなら鐘の音が鳴り響く頃には目覚めるクロノだが今日は違う。
深夜3時、クロノはルッカに突然呼び出され、当日発表するスピーチの練習に付き合わされていた。。今日は殆ど寝ていないクロノはうっかり寝坊した。

開会式初日の目玉になるイベント、ルッカのブース。世紀のテレポート実験の成功を世間に知らしめる日でもある。クロノもその瞬間に立ち合いたいが遅行しそう。

走るクロノ。
汗が目に入るクロノ、焦っていたこともあり、
人とぶつかった。


クロノは剣道で鍛えてる。体は打たれ強いが相手は痛そうにしている。クロノはばつの悪そうな顔で謝ろうとかけよった。

彼女は下を見てキョロキョロとし、何かを必死で探していた。

「ありがと~、このペンダントめちゃくちゃ大事なもので無くしたら大変だったんだ〜」
「あ、そだ。私、名前マール」
「そう、クロノっていうの宜しくね?」
「私、一人でこの祭り来てて、迷路みたいで良くわかんないんだー! 良かったらさエスコートしてよ」
「さっき、ぶつかったお詫びもかねてさ、連れてってよ」
少し距離感のおかしなマールにぐいぐいと引っ張られる。クロノは引っ張られるのであった…




「へぇ、クロノってあの天才発明家ルッカの幼馴染なんだ〜。そういえば今日は世紀の大実験をするんだって? 私もたのしみ〜」
「あ、これ私も知ってる。 ルッカが子供の頃に作った宴会用盛り上げカラオケAIロボでしょ?」
「あ、何これおいしそう。買っていこー!」

マールが人に取り入るのが上手いのか、それともクロノが流されやすいタイプなのか、ルッカのブースに来る頃にはクロノは完全に遅刻していた。ルッカのスピーチはほぼ終わり、デモンストレーションが行われている最中だった。

「はい、じゃあ、次、人間でやりまーす」
テレポートの人体実験がスタートした。 
「やりたい人いますかー!」
ルッカの掛け声に勢よく答えのはマールだった。

「はい! そこの元気のいいお嬢さん。こちらの台にお願いします」

準備が整い、テレポート装置が稼働する。


実験では5m離れた台にテレポートするはずだった。
マールが首にかけていた金属に問題があったのか、装置が異状音を鳴らし始めた。

ルッカが制御装置の電源をオフにしても止まらない。

電気が通っていない筈はずの装置が動き続けた。
機器がショートしているのか、マールも感電しているのか動けず、台の上から降りるとことも逃げることができなかった。

会場がざわめく中、大きな閃光が走った。
瞬間、眼前の空間が裂け、黒い穴が現れた。
黒い穴に吸い込まれそうになるマール。
マールはその穴にあらがいながら吸い込まれ、そして消えた。
「クロノたすけて!」という言葉を残して

マールが消えた後、空間の裂け目は閉じた。

会場はざわついた。
「きっと演出の一つだ」「何かの冗談でしょ? マジックショーだよ」「実験は失敗して死んだんだよ。」
と人々は騒いだ。

クロノとルッカはただ事じゃないことが起きたと理解した。