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■クロノと古代人トリガー(改稿)

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「『魔神機実験をしない』という選択肢は未来のボッシュが持ってきたんじゃった。そのボッシュが存在しない事になったら、『魔神機実験をしない』なんていう選択肢はそもそもワシら選べんから、ワシらの決断も存在しない事になるのう。」

『魔神機実験をしなければならない。』
そう決断したとき4人から光は消えた。


ハッシュ
「それが運命というなら、やらねばならんのかのう。


ガッシュ
「うむ。そのようだ。

ボッシュ
「…

ハッシュ
「未来から来たボッシュ。お前さんができることは出来るだけ民を安全な所に避難させる事じゃ。

ガッシュ
「もし大陸が海に落ちたら大津波が起こるだろう。海岸沿いの地の民を避難させねばならん。


過去ボッシュ
「ラヴォスが暴走するにしても、ワシは念の為に赤い剣を作るよ。
 そしてまたこの時代へと皆に会いにくるよ…





未来のボッシュ
「1つ方法がある。
 未来のサラ様とジール様を連れてきて、みんながゲートから消えた後、ワシらがラヴォスと戰う。
 サラ様がラヴォスの力を押さえ込みつつ、ジール様が魔法で応戦する。」

ハッシュ
「それだと死の危険が伴うのてはないか?」

ボッシュ
「分からぬ。もしかしたらまたタイムゲートに飲み込まれるかもしれん。
 でも、せっかく築いたこの国を諦めたくないのじゃ。」

ガッシュ
「実質のダルトン政権なのにか?

ボッシュ
「天空都市が無かろうとダルトンみたいのは多くいる。地上で暮らすとしてもじゃろ…」



((では作戦開始じゃ))






ボッシュは中世に戻り、現状の王宮を報告した。

サラ
「ラヴォスと戰うって? ボッシュ本気で言ってるの? 

ジール
「正直、わらわも勝てる気がせんな…」

ボッシュ
「未来での映像を思い出してみてくだされ。
 ラヴォスは体から光を空に向かって攻撃を放つ…
 要するにラヴォスの上に居なければ安全なのではと。
 タイムゲートはラヴォス近くで発生するとして、ラヴォスから離れて遠くから魔法で攻撃するのです。
 もし危険と判断するなら、予めワープゾーンを足元近くにおいて、そこから逃げるのです。」

サラ
「なるほど。それなら…

ジール王
「まだ不安があるがな…

サラ
「魔族に助力をお願いしてみるのはどうでしょうか。戰うことが好きな魔族は多くいます。ソイソーやマヨネー、ビネガーも頼もしい戦力になるかもしれません。

魔王ジャキ
「姉様、私をお忘れですか?」

サラ
「ジャキ…




「時の流れに反してはいけない」
ハッシュの言葉

未来でラヴォスの脅威を知ってそれを前提として過去でラヴォスを倒すこと。ラヴォスが死ぬなら前提となる未来がないから、過去でラヴォスを倒すことが成立しない。

ラヴォス破壊は、未来においては可能だが、過去ではできない。
にも関わらず、ボッシュ達は光に包まれないのはどういう意味か。
以外3つのどれかしかない。

ボッシュ達はラヴォスを倒せない
ボッシュ達はラヴォスに殺される
ボッシュ達は途中で負けを認め逃げる

ボッシュはハッシュの言葉を思い出した。

避難活動が一番確実である。
ラヴォスが未来でしか倒せないのなら、未来で倒せばいい。
1999年までに、人々を未来2300年向こう側に移住させる。そこを新たな住処として開拓すればいい。

1000人が収容出来るような巨大なシルバードを作り、人々を未来に連れて行く。
砂地になった未来を復興する。


ボッシュの考えを聞いたジールは古代へと向かった。


ジールは大陸の中央に特大の魔法陣を描き呪文を唱えた。
吹雪の寒い世界で、その空間だけが、温かくなる。そこに人が集まれる様にテレポートスポットを設置した。



ジールの得意な魔法はハレーション。
ハレーションを受けた者は体力1になり、瀕死の重症になる。
本当に瀕死状態になる恐ろしい技でない。瀕死になった気がするだけで、死ぬような恐怖を感じるだけ。ポーションさえあれば直にが立ち直れる。

ジールは国全体にハレーションを振りまき、弱った人々に、脅しのアナウンスをした。
「わらわのハレーションを受けたくないなら、、地上に逃げるしかないぞよ」

ラヴォスが暴走すると言っても信じない者や、天空だから安全だと思い込み、逃げない者がいる。そう考えたジールはハレーションを使った。

空飛びつつハレーション
 虹色の環が広がる。

「ラヴォスが暴走して天空都市がなくなる。ので、ハレーション!」

「ラヴォスが私のせいで目覚めてしまいますよ。ハレーション!」

「ダルトンが悪い! ハレーション!」


皆の者よく聞け、わらわは、未来を見てきた。

未来はとてつもなく、ひどい世界になっている。

生きている人々は皆、困っている。

わらわは思った。恵まれてるそなたらなど、どうでもいい。

苦労知らずのお前たち等どうでもいい。



わらわは、未来で王になる。

こんな時代、ダルトンにくれてやる。


「わらわの苦労を知らぬ者は死んでしまえ」


暴君イメージしかない国民にとって、ジールは乱心している様にしか見えないだろう。
たからこそ、ハレーションの効果があるのだろうが…

「おいそこ! 地の民をシェルター(温暖区域)から追い出したな! 後でハレーションを浴びせるから覚えとけよ!」

「地の民をいじめた奴は皆ハレーション地獄を味わわせてやる。」


ボッシュとサラはバリア用の魔法を準備している。

ラヴォスのエネルギーに耐えるには広範囲なバリアでは魔力が持たない。

「サラ様が地の民を守ろうとしている!
「ラヴォス神が世界を破滅させるのは本当なのかもしれない!」
「サラ様だけに任せる訳にはいかない! オレも!「私も!

ラヴォス防衛に必要なエネルギーが貯まる。


〜海底神殿〜

ボッシュ
「兄さん達、また会いましょう!

ハッシュ
「じゃ、時の最果てでな!

ガッシュ
「ヌウとして!

ボッシュは魔神機に突き刺した赤い剣が変化していくのを見ていた…



程なくして海から光の柱が天を貫いた。

光の雨が大地に降り注ぐ。

雪の地面が溶けていく

地響きで立っていられない地の民

魔法使い達は力を加減しながら、器用に浮く

ラヴォスの雨はいつ終わるのか。

砂煙で周りが何も見えなくなっても、衝撃はシールドを通して空気の振動として内部に伝わる。

耳を塞ぎ、蹲る人々。恐怖で怯える。

5分経過
景色は見る影もなく崩壊し、山々の輪郭が変わっていく。
ラヴォスは変化なく、光の攻撃をしている。

10分経過
ラヴォスは変化なく、光の攻撃をしている。
ジールもサラも汗を流す。
体からオーラがでて、長い髪が上になびく。
周りを見る余裕はなく、目を瞑り集中する二人。
山々は蜂の巣の様に穴だらけになる。


更に10分経過

大地はめくりあがり、ジール達のいる足場以外は谷の様なクレーターになった。

高さ10mの高台に東京ドーム1個分の広さのシェルターを建設したかの様に大地に落差が生まれている。

多くの山々は崩れ落ち、そこを住処にしている魔族も多くが死に絶えるだろう。